―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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昼の世界に転換の科学的証明

『救世』179号、昭和27(1952)年10月22日発行

 この間ラジオの学校新聞の時聴いた話だが、最近スエーデンのハルマンという学者が、面白い研究を発表した。というのは五十年以前の地球の温度を今日と較べると、今日の方が約十度高くなったという実に驚くべき報告である。なぜなればもしこの割合で暖かくなるとすれば、右の十倍とみて五百年経ったら百度暖かくなる訳だからで、到底信じ得られない話である。ところがここで考えなくてはならない事は、もっと古い時代にそのような変化があったとすれば、その時すでに百何十度の炎熱となるから、人類は全滅した訳である。しかしそれらしい記録もないのであるから、何としても割切れない話である。そう考えてくると、どうしても数十年くらい前から変化し始めたと見ねばなるまい。そうでなければ理屈が合わない。
 この事について私は常に唱える夜の世界が、昼の世界に転換するという重大な意義である。それが日本においては明治に入った頃からであって、漸次進んで昭和六年六月十五日に到って、この日からいよいよ地球の霊界が黎明期に入ったのである。その日私は三十余人の弟子を連れて、房州鋸山にある乾坤山(けんこんざん)日本寺という有名な山寺に前日登って一泊し、翌十五日暁の午前五時頂きに登ってある神事を行ったのである。その後それに関連した種々の奇蹟が起ったという事も、以前著書にかいたから信者は読んだであろうが、それらの事を科学的に証明したのが、前記温度の高くなった報告である。
 しかし今後このままの割合で暖かくなる事はないから安心していい。というのはある程度までで済むからである。右のごとく最近に至っていかに火素が増量し、浄化も強くなったかが分るであろう。無論火素といっても本来霊的であるから、体的熱量はないと思うであろうが、ある程度の体的熱量はあるので、何よりも私の浄霊である。信者数百人に対し十分ないし二十分浄霊する場合、中には非常に熱くなって、汗ダクダクになる人さえよくあると共に、冬など私の部屋へ入ると暖かいとよく云われる事がある。ところが火素の増量は独り病気に限らずあらゆる面にも影響を受けるのであるから、これが世界的クライマックスになった時が世の終りである。これについても大いに神秘があるがまだ時期が早いから、いずれ発表するつもりである。