―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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心臓及び高血圧

『天国の福音』昭和22(1947)年2月5日発行

 心臓病は医学上大体狭心症、弁膜症、肥大症等に分けられている。すなわち狭心症は発作的に胸部激痛、圧縮感、呼吸切迫等で、苦痛はすこぶる激烈 洵(まこと)に恐るべき症状である。重症は一回の狭心症によって一命を落すものさえあるが、大抵は一旦快復するものである。この原因は心臓の周囲に溜結せ る毒素が、第一浄化作用により、心臓に向かって求心的に圧縮する、そのためである。医療は注射によって一時的小康を得させるが、本医術によれば容易に根治 するのである。弁膜症は狭心症と同一原因でただ全体的でなく局部的圧迫であるから、心悸亢進、脈搏不正〔整〕、軽度の呼吸逼迫等が重なる症状である。心臓 肥大症は稀にはあるが、大多数は医家の誤診である。それは心臓付近に溜結せる毒素の塊を見誤るのである。但し大酒家、スポーツマン、登山家等にはたまたま あるが普通人にはほとんどないといってもいい位である。次に心臓神経衰弱というのがある。これはなんらかいささかの動機によって、急に心悸亢進、呼吸切 迫、死の直前のごとき苦悩を起すがこれは暫時(ざんじ)にしてケロリと治り平常のごとくなるもので、この原因は霊的で、なんら恐るべきものではない。
  高血圧は壮年以後に多い症状で、医家は脳溢血の前兆のごとくいうが、これはいささか誤りである。実際は低血圧者より比較的脳溢血に罹りやすい位でさほど恐 るるには足りないのである。この原因は左右頸部やや前方扁桃腺直下の位置に毒素溜結し、それが動脈を圧迫するので、この動脈は腕に連結している関係上、血 圧計に高く表われるのである。
 右の証左として好適例がある。先年六十歳位の男子、血圧三百という人が私の所へ来た。その人いわく「私の血圧は三 百であるが、それ以上あるかも知れない。何となれば血圧計の最高が三百であり、いつもすぐ最高に達するからである」との事であった。そうしてその人は高血 圧発見以来今日まで五、六年の間、毎日会社へ出勤しているが、なんら異常はないというのである。ちなみにこの人は筆耕書きを三十年も業としており、そのた め前記の位置の動脈が凝り非常に太くなっていた。