―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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歯槽膿漏及び顔面麻痺と同神経痛

『天国の福音』昭和22(1947)年2月5日発行

 歯槽膿漏は医学上、原因不明とされているが、既説のごとく萎縮腎による余剰尿が、背部より肩部、淋巴腺に及び、それが浄化によって歯齦(しぎ ん)から滲出されるのである。その際血液も混入するが、尿毒が血液に混ざるからである。また歯がグラグラ動く事があるが、これは歯齦に毒素集溜のためであ る。本医術によれば簡単に全治するが、歯科医は治療の方法なく多くは抜歯するが惜しいものである。医学上歯槽膿漏は歯に原因があるように思うが、右の理を 知る時、その逆である事が判るのである。また歯槽膿漏を治すには、毎朝歯を磨く時歯よりも歯齦を磨くようにする。最初血膿が出るが暫くすると血膿が出なく なり、肉が締って歯は強靱になるのである。
 顔面麻痺は、口唇の左右いずれかが引吊り、また眼も引吊り、痙攣の伴う場合もあり、はなはだしきは片 方の眼球が飛出し、容貌怪奇にして正視に堪えぬものさえある。しかし放任すれば大抵一、二ケ月長きは二、三年にして治癒するが、医療にかかる場合、電気等 にて固めるから慢性となり、または不治となるのである。この原因は顔面の一部または数ケ所に毒素溜結し、筋肉の運動を妨げるためである。
 顔面神経痛は大抵左右いずれかが痛むのであるがこれは毒結が、第二浄化によって溶解する痛みである。

(注)歯齦(しぎん)、歯ぐき、歯肉。