―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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小児麻痺

『アメリカを救う』P.90、昭和28(1953)年1月1日発行

 この病気は霊的と体的とがあるが、米国に多い小児麻痺はほとんど体的のようである。今それを詳しくかいてみるが、生まれながらにして歩行困難な症状は、言うまでもなく親からの遺伝薬毒と、生まれてから入れた薬毒が、足のいずれかの局部に固結するためであるから、よく診査してみると必ず固結があり、圧(お)すと痛むから直ぐ分る。その個所は足の裏の一部、甲の横、踵(かかと)、指等がほとんどであるが、稀には鼠蹊部にある場合もある。いずれも何ら手当せず、そのまま放任しておけば、長くはかかるが僅かずつ治ってゆくものである。ところがそれを知らないから、注射、塗布薬、電気、光線療法等を行うので、反って不治にしてしまうのである。
 次に霊的の原因をかいてみるが、これは日本に多い症状で、米国には割合少ないようである。これは半身不随、つまり片方の手足がブラブラになり、智能低下、言語不能等、中風そのままである。これは最初、二、三日間高熱が続いてから発病する場合と、突如としてそうなる場合とがある。よく平常通り通学していた児童が朝起きると右の症状になっており、愕然(がくぜん)とするという全く恐ろしい病気である。この原因は脳溢血で突如として死んだ老人の霊が憑依するためで、中風と同様であるからよく分る。ではなぜそうなるかというと、脳溢血で急死するや、霊界に往(い)っても死に対する霊的知識がないから、自分は相変らず生きていると思うが、肉体がないので遮二無二(しゃにむに)肉体を求めるが、憑霊の原則としては、無縁の者には憑れない事になっているから、自分の霊統を求めるが、その場合小児の方が憑り易いので、多くは孫に憑るもので、これは事実がよく示している。従って霊的小児麻痺の場合、よく調べてみると必ず脳溢血で死んだ祖父母の霊か、稀には親戚の老人の霊もある。この霊的小児麻痺は、信仰より外に治しようがないのはもちろんである。