―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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憂欝症及び麻痺

『天国の福音』昭和22(1947)年2月5日発行

 憂欝〔鬱〕症の原因として最も多いのは頚部及び肩の凝りである。ことにおもしろいのは嬰幼児の場合である。これは常に機嫌悪く憤(むず)かる が、医学では全然判らない。よく虫気のためなどといい虫下しや禁厭(まじない)などを行うが、これらは迷信にすぎないのである。私の経験によれば大部分は 肩の凝りからである。嬰児のくせに肩が凝るとは不思議に思うが事実である。何となれば肩の凝りを解消するや、たちまち機嫌が治り普通状態になるからであ る。その他頭脳の一部または全部に浄化熱がある事もあり、霊的原因による事もある。
 麻痺は種々あるが、最も多いのは脚気で、これは脚気の項に譲 る事にする。その他の麻痺としては手指、及び足指、足の甲が多いが、これは主に注射の薬毒である。また手術による予後、その局部に長年月にわたり麻痺が続 く事があるが、これは自然に治癒する。中風の麻痺はその項目で説明する。