――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ―――  | 
    
う 131首
御 歌  | 
        原 典  | 
        題 | 
| うえになき さむさにおびうもろびとの かてともならんわがかしふみ 飢に泣き 寒さに慄う諸人の 糧ともならんわが記きし文  | 
        明麿近詠集 S21. 3. 3  | 
        231 神の愛  | 
    
| うえになく たみぐさあわれながきよを まことわすれしとがにかあらむ 飢に咢く 民草憐れ長き世を 誠忘れし尤にかあらむ  | 
        御讃歌集 282  | 
        れいほう 霊 峰  | 
    
| うえになく たみぐさあわれながきよを かみわすれにしとがにかあらん 飢に哭く 民草憐れ長き世を 神忘れにし咎にかあらむ  | 
        御讃歌集 (改)321  | 
        かいしん 戒 心  | 
    
| うえになく たみよそにしてあらそいに ひもこれたらぬあわれものしり 飢に号く 民よそにして争ひに 日もこれ足らぬ哀れ物識り  | 
        明麿近詠集 S21. 3. 7  | 
        258 吾  | 
    
| うえもしたも れいせつまもるくにこそは まことへいわのかぜふきぬらん 上も下も 礼節守る国こそは まこと平和の風吹きぬらむ  | 
        地上天国27 S26. 8.25  | 
        礼 節 | 
| うからたち つみくさにいでしかおともなし ごごかんにしてへやのしずけさ うからたち 摘草にいでしか音もなし 午後閑にして部屋の静けさ ※うから=親族。  | 
        山と水
        1086 S 9. 3. 6  | 
        春 閑 | 
| うきうきし かげもさやかなまんげつの あかるきにわにむししきりなく 浮きうきし 光もさやかな満月の 明るき庭に虫しきり啼く  | 
        山と水
        0204 S 6.**.**  | 
        虫 | 
| うきが いけいっぱいにひろがって とりのこえが うつつになりかけた 浮子が 池イツパイにひろがつて 鳥の声が うつつになりかけた  | 
        山と水
        0489 S 7. 2.10  | 
        釣 | 
| うきくさの ただようごときさだめもつ ひとにかあらんしんこうなきひと 浮草の 漂ふ如き運命もつ 人にかあらむ信仰無き人  | 
        御讃歌集 (改)276  | 
        信 仰 | 
| うきくさの ただようにもにしさだめもつ ひとにかあらむしんこうなければ 浮草の 漂ふにも似し運命もつ 人にかあらむ信仰なければ  | 
        地上天国19 S25.12.25  | 
        |
| うきぐさの ところさだめぬわがこころ あわれとすくいませしかんのん 浮草の 処定めぬ我心 愁れと救いませし観音  | 
        御讃歌集 053  | 
        神の御光 | 
| うきなやみ しげきよなれどこころやすく わたるはまことのつえもてばなり 憂き艱み 滋き世なれど心安く 渡るは誠の杖もてばなり  | 
        明麿近詠集 S21. 3. 7  | 
        260 吾  | 
    
| うきのよも たのしきみよとなりにけり かみのまもりのあるをしりてゆ 憂の世も 楽しき御代となりにけり 神の守りのあるを知りてゆ  | 
        明麿近詠集 S24. 5.**  | 
        409 | 
| うきのよも たのしきみよとなりぬらん かみのすくいのちからあれなば 憂の世も 楽しき御代となりぬらむ 神の救ひの力現れなば  | 
        地上天国8 S24. 9.25  | 
        |
| うきのよも たのしきみよとなりぬらん かみのすくいのちからあれなば 憂きの世も 楽しき御代となりぬらむ 神の救ひの力現れなば  | 
        御讃歌集 (改)252  | 
        大慈大悲 | 
| うきのよも たのしきみよとなりぬらん かみのすくいのちからいでなば 憂の世も 楽しき御代となりぬらん 神の救ひの力出でなば  | 
        地上天国6 S24. 7.20  | 
        |
| うきのよを きりかえまさんちからこそ めしやのふるうちからにぞある 憂きの世を 切り替へまさむ力こそ メシヤの揮ふ力にぞある  | 
        御讃歌集 (改)129  | 
        メシヤ | 
| うごこうともしないあわぐもがながれている とびがすうっと わをえがく 動かふともしない淡雲が流れてる 鳶がすうつと 輪をえがく  | 
        山と水
        0234 S 6. 9.20  | 
        秋(二) | 
| うしといいし よはすぎにけりよのひとよ たのしきみよはいまきたらむとすも 憂しといいし 世は過ぎにけり世の人よ 楽しき御代は今来たらむとすも  | 
        御讃歌集 177  | 
        観音力 | 
| うしとみし よはすぎにけりこころせよ たのしきみよはいまあれんとすも 憂しとみし 世は過ぎにけり心せよ 楽しき御代は今生れんとすも  | 
        御讃歌集 (改)163  | 
        大神業 | 
| うすあおく なつをのこせるやまのおに ぬえるがごとくもみじくれなう 淡青く 夏を残せる山の尾に 縫えるが如く紅葉くれなふ  | 
        山と水
        0283 S 6.10.18  | 
        日光の秋 | 
| うすがすみ ただよいそめておちこちに さくらちらちらさくあたみかも うす霞 漂ひ初めて遠近に 桜ちらほら咲く熱海かも  | 
        地上天国
        59 S29. 6.15  | 
        熱海の春 | 
| うすがすみ たなびきそめてのもやまも はるのよそおいととのいにける うす霞 たなびき初めて野も山も 春の装ひ調ひにける  | 
        地上天国
        59 S29. 6.15  | 
        熱海の春 | 
| うすがすむ うみにしまやまえのごとし どんかいろうのにわくさふふみつ うす霞む 海に島山絵の如し 呑海楼の庭草ふふみつ  | 
        山と水
        0023 S 6. 6.15  | 
        乾坤山 | 
| うすきいろに あきはただよいほかりごの たのもはろけくしゃそうにゆれにつ 淡黄色に 秋はただよい穂苅後の 田の面はろけく車窓にゆれにつ  | 
        山と水
        0320 S 6.11. 1  | 
        筑波紀行 | 
| うすびさす あしたのはなのいろさえて ひがんざくらをふくかぜもなく うす陽さす 朝の花の色さえて 彼岸桜をふく風もなく  | 
        山と水
        0538 S 7. 3.16  | 
        桜 | 
| うすみどり みかさのやまににじまいて ひとはけががきのかすみひけるも うす緑 三笠の山ににじまいて 一刷毛がきの霞引けるも  | 
        山と水
        0472 S 7.**.**  | 
        春の山 | 
| うすやみは ほがらほがらとあかるみつ かけなくこえのけたたましくも うす闇は ほがらほがらと明るみつ 家鶏鳴く声のけたたましくも  | 
        山と水
        0370 S 6.12.23  | 
        暁の鶏声 | 
| うそいいて やすくわたれるよのなかと おもうひとたちみるがかなしき 啌言ひて 安く渡れる世の中と おもう人達見るが悲しき  | 
        山と水
        1151 S 9.10.26  | 
        吾を観る | 
| うそをいう ひとこそいともあわれなり おのがしたにておのがきずつき 嘘を言う 人こそいとも哀れなり 己が舌にて己が傷つき  | 
        地上天国11 S24.10.20  | 
        正直と嘘 | 
| うそをいう ひとこそいともおろかなり おのがしたもておのがきずつき 嘘をいふ 人こそいとも愚かなり 己が舌もて己が傷つき  | 
        御讃歌集 (改)229  | 
        正直と嘘 | 
| うたてきは くすりのどくをしらずして いのちちぢむるひとにありける 歎てきは 薬の毒を知らずして 生命縮むる人にありける  | 
        明麿近詠集 S18. 2. 5  | 
        149 立 春  | 
    
| うたてきは ぶんかのころもにつつまれて やばんをおこなうひとにありける うたてきは 文化の衣に包まれて 野蛮を行ふ人にありける  | 
        「栄光」
        205 S28. 4.22  | 
        |
| うたてさは こくみんのりがいあとにして わがとうだいいちにするこころなり うたてさは 国民の利害後にして 我党第一にする心なり  | 
        「栄光」
        237 S28.12. 2  | 
        ※うたてさ =情けない  | 
    
| うたよまん ことさえいつかわすれけり うみのながめにこころうばわれ 歌詠まむ 事さえいつか忘れけり 海の眺めに心奪はれ  | 
        山と水
        0026 S 6. 6.15  | 
        乾坤山 | 
| うちかえす はねしろじろとうみひくう つきかげあみゆくかりがねのむれ うちかえす 羽白じろと湖低う 月光浴みゆくかりがねの群  | 
        山と水
        0200 S 6. 9.10  | 
        雁 | 
| うちむかう かれのおもてのほがらさに いわんことどもおしつぶしけり うち対う 彼の面のほがらさに 言はん事ども押しつぶしけり  | 
        山と水
        1208 S10. 4.10  | 
        彼 | 
| うちゅういしがとっぺんしかけているぜ いんてりたちよ 宇宙意志が突変しかけてゐるぜ インテリ達よ  | 
        山と水
        0781 S 8. 3.10  | 
        インテリ | 
| うつしよに かくもたえなるぱらだいす ありやとうたがうずいうんてんごく 現世に 斯くも妙なるパラダイス ありやと疑ふ瑞雲天国  | 
        地上天国16 S25. 8.15  | 
        瑞雲天国 | 
| うつしよに かくもたえなるぱらだいす ありやとおもうずいうんてんごく 現世に 斯くも妙なるパラダイス ありやと思ふ瑞雲天国  | 
        御讃歌集 (改)372  | 
        瑞雲天国(一) | 
| うつしよに ためしとてなきおおいなる うつりかわりのひにせまりくも 現世に 例しとてなき大いなる 移り変りの日にせまり来も  | 
        光宝会資料 S25. 1. 1  | 
        新年御歌 祭典時02  | 
    
| うつしよに ためしとてなきおおいなる うつりかわりのひにせまりくも 現世に 例しとてなき大いなる 移り変りの日にせまり来も  | 
        地上天国12 S25. 1.20  | 
        |
| うつしよに ためしとてなきおおいなる うつりかわりのひにせまりくも 現世に 例しとてなき大いなる 移り変りの日にせまり来も  | 
        地上天国13 S25. 2.20  | 
        大浄化 S24.12.21  | 
    
| うつしよに われのあるるをいくちとせ まちわびにけんもものせいじゃよ 現世に 吾の生るるを幾千歳 待ちわびにけむ諸の聖者よ  | 
        光宝会資料 S25. 1. 1  | 
        新年御歌 祭典時35  | 
    
| うつしよに われのあるるをいくちとせ まちわびにけんもものせいじゃよ 現世に 吾の生るるを幾千歳 待ちわびにけむ諸の聖者よ  | 
        地上天国13 S24.12.21  | 
        大浄化 | 
| うつしよの いきとしいけるものみなは かみのめぐみにもるるはあらじ 現世の 生きとし生けるものみなは 神の恵みに漏るるはあらじ  | 
        御讃歌集186 S23. 7. 1  | 
        おおみめぐみ 大御恵  | 
    
| うつしよの いきとしいけるものみなは かみのめぐみにもるるはあらじな 現世の 生きとし生けるもの悉は 神の恵みに漏るるはあらじな  | 
        御讃歌集 (改)114  | 
        神を讃へる | 
| うつしよの けがれにそみしもろびとの こころをあらうてんごくのその 現世の 穢れに染みし諸人の 心を洗ふ天国の苑  | 
        御讃歌集 (改)378  | 
        瑞雲天国 (一)  | 
    
| うつしよの じごくにあえぐもろびとを しばしなりともてんごくにみちびく 現世の 地獄に喘ぐ諸人を 暫しなりとも天国に導く  | 
        御讃歌集 (改)381  | 
        瑞雲天国 (二)  | 
    
| うつしよの じごくにうめくもろびとの しばしやすらうてんごくのその 現世の 地獄にうめく諸人の しばし憩らう天国の苑  | 
        地上天国16 S25. 8.15  | 
        瑞雲天国 | 
| うつしよの てんごくなるかもさきみだる ももはなのなかにいうみやまながむる 現世の 天国なるかも咲き乱る 百花の中に居海山挑むる  | 
        地上天国16 S25. 8.15  | 
        瑞雲天国 | 
| うつしよの みだれのもとはれいせつを ないがしろにせしとがにぞありける 現し世の 紊れの因は礼節を ないがしろにせし尤にぞありける  | 
        地上天国27 S26. 8.25  | 
        礼 節 | 
| うつしよの みだれをただしじゅんじょある みようちたてんわがのぞみかも 現世の 乱れを釐し順序ある 御代打樹てむわが望みかも  | 
        明麿近詠集 S24. 2.**  | 
        385 救主降臨  | 
    
| うつしよの みだれをただしじゅんじょよき みようちたてんわがのぞみかな 現世の 乱れを釐し順序よき 御代打樹てんわが望みかな  | 
        御光話録7 S24. 3. 6  | 
        |
| うつしよの みだれをただしじゅんじょよき みようちたてんわがのぞみかな 現し世の 乱れを釐し順序ある 御代打樹てむ我が望みかな  | 
        地上天国4 S24. 3. 6  | 
        救主降臨 | 
| うつしよの もものなやみはかみよそに ひとのちえもてつくりしものなる 現世の 諸の悩みは神外に 人の智慧もて作りしものなる  | 
        「栄光」
        227 S28. 9.23  | 
        |
| うつしよは いまだみろくのよのすがた みえねどひそかにめぐみそめける うつし世は 未だ弥勒の世の姿 見えねどひそかに芽ぐみ初めける  | 
        光宝会資料 S25. 1. 1 | 新年御歌 祭典時23  | 
    
| うつしよは いまだみろくのよのすがた みえねどひそかにめぐみそめける 現世は 未だ弥勒の世の姿 見えねどひそかに芽み初めける  | 
        地上天国13 S24.12.21  | 
        大浄化 | 
| うっすらとあきのいろにそまった なだらかなおかのせんが ながれて なんとあおいそらだ うつすらと秋の色に染つた なだらかな丘の線が 流れて 何と蒼い空だ  | 
        山と水
        0240 S 6. 9.20  | 
        秋(二) | 
| うつそみの すくいはかぎりあるものぞ たまのすくいはじゆうむげなる 現身の 救ひは限りあるものぞ 霊の救ひは自由無碍なる  | 
        御讃歌集 (改)459  | 
        きゅうれい 救 霊  | 
    
| うつそみの よにてはかなわぬみすくいの わざもかなわんたまのみくには 現身の 世にては叶はぬ御救の 業も叶はん霊の御国は  | 
        御讃歌集 (改)456  | 
        きゅうれい 救 霊  | 
    
| うづみびを はさみてはおきはさみては おきつしばしをおもいにふける 埋み火を はさみては置きはさみては 置きつしばしを思ひにふける ※埋み火=灰の中にうずめた炭火。いけ火。  | 
        山と水
        0383 S 6.12.23  | 
        寒 夜 | 
| うつらうつら まどろむみみにこえありて はっとさむればなみいるまめひと うつらうつら まどろむ耳に声ありて はつと醒むれば並ゐる信徒  | 
        地上天国48 S28. 5.25  | 
        嵯峨紀行 07  | 
    
| うつらうつら むしのなくねにあきのよの そのしずけさをしばししたしむ うつらうつら 虫の鳴く音に秋の夜の その静けさを少時親しむ  | 
        山と水
        0207 S 6.**.**  | 
        虫 | 
| うつりかわり しげきがよにもかわらぬは としのめぐりてはるぞたつなる 移り易り 繁きが世にも易らぬは 年の周りて春ぞ立つなる  | 
        明麿近詠集 S21. 2. 5  | 
        193 黎 明  | 
    
| うつりすみて いまだなずさぬへやながら そこらみまわすたのしさにおり うつり住みて 未だなづさぬ部屋ながら そこら見廻すたのしさにをり  | 
        山と水
        1211 S10. 4.10  | 
        新 居 | 
| うつりたての たどたどしさのかたづきて つねのこころにかえりけるきょう うつりたての たどたどしさの片付きて 常の心にかえりける今日  | 
        山と水
        1116 S 9. 5.16  | 
        この頃 麹町に移りて  | 
    
| うつりゆく よのさままえつにしらせらる まめひとのさちおおいなるかも 移りゆく 世の状前つに知らせらる 信徒の幸大いなるかも  | 
        「栄光」
        194 S28. 2. 4  | 
        |
| うつりゆく よのたどしさにこぞほぎし このひもとおきゆめとおもほゆ 移りゆく 世のたどしさに去年祝ぎし 此日も遠き夢と思ほゆ  | 
        明麿近詠集 S21. 2. 5  | 
        175 立 春  | 
    
| うつりゆくの なんぞはやきやわがさだめ ひとつきたらずにかくもなりしか うつりゆくの 何ぞ速きやわが運命 一月足らずにかくもなりしか  | 
        山と水
        1168 S10. 1.10  | 
        吾 | 
| うないごも おにをもひしぐたけきおも じひのおんめにしたいよるかも うない兒も 鬼をも拉ぐ猛き男も 慈悲の御眼に慕い寄るかも  | 
        御讃歌集 128  | 
        のりのはな 法の華  | 
    
| うないごを だきてやりたくおもいつも いくひたちしよきょうもくれける うない児を 抱きてやりたく思ひつも 幾日経ちしよ今日も暮れける ※うない児=髫児。髪をえり首までたらした子。幼児。  | 
        山と水
        0388 S 6.12.23  | 
        暮近し | 
| うなばらの そこいはかくもふゆがれの はやしにつきのひかりただよい 海原の 底ひはかくもや冬枯の 林に月の光ただよい  | 
        山と水
        1179 S10. 2.10  | 
        冬の月 | 
| うねうねと よせくるおとはなみとなり わがみみすぐもかねのひびかい うねうねと よせくる音は波となり わが耳過ぐも鐘のひびかい  | 
        山と水
        0524 S 7. 3.10  | 
        鐘の音 | 
| うばたまの やみはれにけりかんのんの たまのみひかりかがよいそめて 烏羽玉の 闇晴れにけり観音の 玉の御光輝よい初めて  | 
        御讃歌集 021  | 
        ぐせのひかり 救世之光  | 
    
| うばたまの やみよになれしひとのめに まばゆかるらむかみのひかりは 烏羽玉の 暗世に慣れし人の眼に 眩ゆかるらむ神の光は  | 
        御讃歌集 183  | 
        れいめい 黎 明  | 
    
| うばたまの やみよになれしひとのめに まばゆかるらんかみのひかりは 烏羽玉の 暗夜に馴れし人の目に 眩ゆかるらむ神の光は  | 
        御讃歌集 (改)172  | 
        てんちかいめい 天地開明  | 
    
| うばたまの よるのおわりとなりにけり はやひんがしにあかときのかね 烏羽玉の 夜の終りとなりにけり はや東にあかときの鐘  | 
        御讃歌集 223  | 
        夜の終り | 
| うばたまの よるのおわりとなりにけり はやひんがしにあかときのかね 烏羽玉の 夜の終りとなりにけり はや東にあかときの鐘  | 
        御讃歌集 (改)027  | 
        光明世界 | 
| ※烏羽玉の=「闇」「夜」「夢」などにかかる枕詞。奴羽玉。ヒオウギの黒い種子。 | ||
| うまのとしは はねあがるとうことわざを ふとうかべけりけさのひととき 午の年は 跳ね上るとふ諺を ふと浮かべけり今朝の一とき  | 
        S29. 1. 1 | 新年御詠 祭典時02  | 
    
| うまのとしは はねあがるとうことわざを ふとうかべけりけさのひととき 午の年は 跳ね上るとう諺を ふと浮かべけり今朝の一とき  | 
        地上天国
        57 S29. 2.25  | 
        新年御詠 | 
| うまるるも しぬるもふかきわけあるを しらでよびとをみちびきうべしや 生まるるも 死ぬるも深きわけあるを 知らで世人を導き得べしや  | 
        御讃歌集 (改)333  | 
        せいしいちにょ 生死一如  | 
    
| うみかぜは ほほにつめたくはしにかかる ひといそぐなりきてきのなかを 海風は 頬に冷く橋にかかる 人いそぐなり汽笛の中を  | 
        山と水
        0680 S 8.**.**  | 
        品川 (八ツ山橋) 新東京を詠む  | 
    
| うみぞいの きゅうかいどうはひとどおり まばらなりけるいえなみふりにし 海ぞいの 旧街道は人通り まばらなりける家並古にし  | 
        山と水 0678 S 8.**.** | 品川(鮫洲) 新東京を詠む  | 
    
| うみちかく こむらありけんそのあした おきいでみればけむりほのみゆ 海近く 小村ありけむその朝 起きいでみれば煙ほの見ゆ  | 
        明麿近詠集 S16. 1. 1  | 
        070 | 
| うみのもに ゆうもやこむもはろかなる ぎょそんにほかげまたたきはじめぬ 海の面に 夕靄こむもはろかなる 漁村に灯光またたきはじめぬ  | 
        山と水
        0183 S 6. 8.15  | 
        海 | 
| うみやまの けいかんをせにびのらくど われはつくりぬあたみのおかに 海山の 景観を背に美の楽土 吾は造りぬ熱海の丘に  | 
        S28.12.23 | 御聖誕祭 御歌17  | 
    
| うみやまの けいかんをせにびのらくど われはつくりぬあたみのおかに 海山の 景観を背に美の楽土 吾は造りぬ熱海の丘に  | 
        地上天国
        56 S29. 1.25  | 
        御生誕祭 御詠  | 
    
| うみやまの けしきうるわしあさなさを いでゆにつかるあたみよきかな 海山の 景色美わし朝なさを 温泉に浸る熱海好きかな  | 
        御讃歌集 276  | 
        熱海※朝なさ(朝朝、毎朝) | 
| うみやまの けしきうるわしいでゆわき あたみはこのよのてんごくなるかも 海山の 景色美はし温泉湧き 熱海は此世の天国なるかも  | 
        御讃歌集 (改)363  | 
        熱 海 | 
| うみやまの ながめよきかなゆたかなる いでゆもありてあたみあかなき 海山の 眺め好きかな豊かなる 温泉もありて熱海飽かなき  | 
        明麿近詠集 S20. 2.14  | 
        197 熱 海  | 
    
| うめがかの におうにわべにわれたちて はるたつきょうのおもいふかしも 梅ケ香の 匂ふ庭辺に吾佇ちて 春立つ今日の思ひ深しも  | 
        明麿近詠集 S24. 2. 4  | 
        378 立 春  | 
    
| うめがかの におうにわべにわれたちて はるたつきょうのおもひふかしも 梅が香の 匂ふ庭辺に吾立ちて 春立つ今日の思ひ深しも  | 
        御光話録4 S24. 2. 4  | 
        立春の 御歌  | 
    
| うめがかの におうにわべにわれたちて はるたつきょうのおもひふかしも 梅ケ香の 匂ふ庭辺に吾たちて 春立つ今日の思ひ深しも  | 
        地上天国3 S24. 4.20  | 
        立春御歌 | 
| うめさくら はじめももはなうえなんと ところえらびぬりっしゅんのきょう 梅桜 初め百花植えなむと 所えらびぬ立春の今日  | 
        地上天国16 S25. 8.15  | 
        瑞雲天国 | 
| うめのむら くれゆくころやくさのいえの けむりははなのあたりにまつわる 梅の村 くれゆくころや草の家の けむりは花のあたりにまつわる  | 
        山と水
        0469 S 7. 1.16  | 
        春の気はい | 
| うめはちり さくらはさきてぼけつつじ はやいろづきぬはるいそがしも 梅は散り 桜は咲きて木瓜躑躅 はや色づきぬ春いそがしも  | 
        地上天国
        59 S29. 6.15  | 
        熱海の春 | 
| うめばやし ぬいつあおげばおぽろよの つきはすみえをえがくにわのも 梅林 縫ひつ仰げば朧夜の 月は墨絵を描く庭の面  | 
        明麿近詠集 S21. 2.22  | 
        212 | 
| うらおもて たくみにあしらうえらびとの おちゆくさまのいとあわれなる 裏表 巧みにあしらふえら人の 落ちゆく状のいと哀れなる  | 
        明麿近詠集 S22. 1. 8  | 
        300 新世界  | 
    
| うらぎられたげんじつを ゆめにしようとくふうしてもみた 裏切られた現実を 夢にしようと工夫してもみた  | 
        山と水
        0420 S 6.12.25  | 
        憤 る | 
| うらづたい あさすなふみつゆくみみに ちどりのなくねしきりなりけり 浦づたい 朝砂踏みつゆく耳に 千鳥の鳴く音しきりなりけり  | 
        山と水
        0172 S 6. 8.15  | 
        海 | 
| うらにわは ひとのあゆまずめずらしき こけいちめんにはなさえもみゆ 裏庭は 人の歩まず珍らしき 苔一面に花さえもみゆ  | 
        山と水
        0820 S 8. 4.10  | 
        青 苔 | 
| うらはれし そらにめぶきのさやけさよ きゃくとかたらいながらめのそる うらはれし 空に芽ぶきのさやけさよ 客と語らいながら眼の外る ※うら=心  | 
        山と水
        1088 S 9. 3. 6  | 
        春 閑 | 
| うらやまは ひぐらしのこえかどのたは かえるなくなりふるさとのいえ 裏山は 蜩の声角の田は 蛙鳴くなりふるさとの家  | 
        山と水
        0933 S 8. 8.21  | 
        蜩 | 
| うららかな そらさしかわすかれだに にいめみいでしけさのよろこび うららかな 空さし交す枯枝に 新芽みいでし今朝のよろこび  | 
        山と水
        0746 S 8. 2. 4  | 
        浅 春 | 
| うららかに ひざすあさなりあきのそら すけるはりどはみなきらめける うららかに 陽ざす朝なり秋の空 すける玻璃戸はみなきらめける  | 
        山と水
        0610 S 7.11.25  | 
        秋晴れ | 
| うららけき ひすじにうごのくさのはら みどりさやかにもえたぎろえる うららけき 日條に雨後の草野原 緑さやかに萌えたぎろえる  | 
        山と水
        1189 S10. 3.11  | 
        雨 後 | 
| うららびよ おとめごたちのわらびかる かげはやわぐさのうえにひけるも うらら陽よ 乙女子たちの蕨狩る 影はやわ草の上に引けるも  | 
        山と水
        0471 S 7.**.**  | 
        春の山 | 
| うるはしき げいじゅつをもてばんみんの みたまたかむるわざぞとうとき 美しき 芸術をもて万民の 身魂高むる業ぞ尊き  | 
        地上天国38 S27. 7.25  | 
        |
| うるわしき うましのみよはあれんとし うみのなやみのときぞいまなる 麗はしき 美しの御代は生れんとし 生みの悩みの時ぞ今なる  | 
        明麿近詠集 S17.1223  | 
        133 還暦の歌  | 
    
| うるわしき てんごくのかたやまのえに つくりてもろびとたのしますわれ 美はしき 天国の型山の上に 造りて諸人楽します吾  | 
        地上天国51 S28. 8.25  | 
        箱根の夏 10  | 
    
| うるわしき てんごくらくどのじっそうは ひとのちえもてはかりがたなき 美はしき 天国楽土の実相は 人の智慧もて測りがたなき  | 
        岡田茂吉全集 S25. 2. 4  | 
        立春御歌 祭典時21  | 
    
| うるわしき なれがすがたにしのぶるは てんごくのそのにまうめがみなり 美しき 汝が姿に偲ぶるは 天国の苑に舞ふ女神なり  | 
        山と水
        0399 S 6.12.23  | 
        彼 女 若き日の頃  | 
    
| うるわしき はなにあこがるひとこそは はなにもにたるこころもつなり 美はしき 花に憧る人こそは 花にも似たる心もつなり  | 
        明麿近詠集 S24. 5.**  | 
        406 | 
| うるわしき はなにあこがるひとこそは はなにもにたるこころもつなり 美はしき 花に憧る人こそは 花にも似たる心もつなり  | 
        地上天国6 S24. 7.20  | 
        |
| うるわしき はなにあこがるひとこそは はなにもにたるこころもつなり 美はしき 花に憧る人こそは 花にも似たる心持つなり  | 
        御讃歌集 (改)410  | 
        ぐうかん 偶 感  | 
    
| うるわしき はなにかこまれうみやまの ながめあかなきしんせんきょうはも 美はしき 花にかこまれ海山の 眺め飽かなき神仙郷はも  | 
        明麿近詠集 S24. 8.18  | 
        450 神仙郷  | 
    
| うるわしき はなにみいりておもうかな かみのめぐみのいともふかきを 美わしき 花に見入りて意うかな 神の恵みのいとも深きを  | 
        御讃歌集 100  | 
        地上天国 | 
| うるわしき はなみるごとにおもうかな かみのたくみのたえなるみわざを 美はしき 花見る毎に意ふかな 神のたくみの妙なる御技を  | 
        明麿近詠集 S24. 5.**  | 
        405 | 
| うるわしき はなみるごとにおもうかな かみのたくみのたえなるみわざを 美はしき 花見る毎に意ふかな 神のたくみの妙なる御技を  | 
        地上天国6 S24. 7.20  | 
        |
| うるわしき はなみるごとにおもうかな かみのめぐみのいかにふかきを 美はしき 花見る毎に憶ふかな 神の恵みの如何に深きを  | 
        御讃歌集 (改)344  | 
        安心立命 | 
| うるわしき ぶんかのころもにきかざりて しこのみかくすひとこそあわれ 美はしき 文化の衣に着飾りて 醜の身隠す人こそ哀れ  | 
        「栄光」
        211 S28. 6. 3  | 
        |
| うるわしき ももはなちはなはやまうずめ てんごくらくどをしのばするなり 美はしき 百花千花は山埋め 天国楽土を偲ばするなり  | 
        御讃歌集 (改)388  | 
        瑞雲天国 (二)  | 
    
| うるわしく とうときひとのからたまに きずつくるしゅじゅつぞかみはなげかん 麗しく 尊き人の体魂に 傷つくる手術ぞ神は歎かむ  | 
        地上天国30 S26.11.25  | 
        |
| うれしきは じごくにもにしわがすぐせ いつしかわすらいてんごくのさま 嬉しきは 地獄にも似し我過去 いつしか忘らひ天国のさま  | 
        御讃歌集 (改)349  | 
        安心立命 | 
| うれしきは めしいのひとのかみのふみに まなこひらくることにぞありける 嬉しきは 盲の人の神の書に 眼開くる事にぞありける  | 
        地上天国31 S26.12.25  | 
        全集未収録 | 
| うれしくも すくいのみわざはようやくに うみのそとまでひろごりにける 嬉しくも 救ひの御業はやうやくに 海の外まで広〔拡〕ごりにける  | 
        S28. 3.23 | 春季大祭 御歌04  | 
    
| うれしくも すくいのみわざはようやくに うみのそとまでひろごりにける 嬉しくも 救いの御業はやうやくに 海の外まで拡ごりにける  | 
        地上天国47 S28. 4.25  | 
        春季大祭 御詠  | 
    
| うろこぐも みずにうつりてそよそよと しょかのうらかぜたもとふくなり うろこ雲 水に映りてそよそよと 初夏の浦風袂ふくなり  | 
        山と水
        0081 S 6. 7. 1  | 
        水郷めぐり | 
| うわつらの ちえはすすめどまことなる ちえなきひとのひにふゆるよや 上面の 智慧は進めど真なる 智慧なき人の日に殖ゆる世や  | 
        地上天国39 S27. 8.25  | 
        |
| うんめいの うずはひにひにひろごりて ちきゅうはやがてまきこまれなん 運命の 渦は日に日に拡ごりて 地球はやがて捲込まれなむ  | 
        「栄光」
        188 S27.12.25  |