Gosanka Poems for the Kannon Society, 1936, unpublished
観音会御賛歌集(未発表)昭和十一年

 救世の力(一)      
1     かしこくも せんじゅのみてをさしのべて さんがいばんれいすくうみほとけ
畏くも 千手の御手をさしのべて 三界万霊救ふ御仏
2     かんぜおん ぼさつとねんずたまゆらに このみこのたまよみがえりけり
観世音 菩薩と念ずたまゆらに 此身此魂甦りけり
3     しらぬまに すくわれにけりかんのんの やさしきみことわれききてより
知らぬ間に 救はれにけり観音の やさしき御言吾聴きてより
4     まんがんの ふみよまずともねんずれば まことのちえをたまうかんのん
万巻の 書籍読まずとも念ずれば 真の智慧を賜ふ観音
5     ほうにそれず のりにかないてとみさかゆ みちはかんのんぎょうにありける
法に外れず 教にかなひて富栄ゆ 道は観音行にありける
6   めっぽうの よをすくいますみちからは かんのんりきよりとになしとおもう
滅法の 世を救ひます御力は 観音力より外になしと思ふ
7     たいぼうの すくいはあれぬけいしょうを ひたうちならしよびとさまさん
待望の 救は現れぬ警鐘を ひた打鳴らし世人醍さん
      
千手観音(二)
8     さんぜんせかい よみがえさんとかしこくも せんじゅかんのんはあれましにける
三千世界 甦へさんと畏くも 千手観音は現れましにける
9     じゆうむげ せんじゅはおろかまんおくの みてさしのべてすくいますらん
自由無礙 千手はおろか万億の 御手さしのべて救ひますらむ
10     せんのみてに ぶっかをさずけせんのみめに ひかりめぐもうせそんとうとき
千の御手に 仏果を授け千の御眼に 光恵まふ世尊貴き
11     たらちねの ははのちぶさをしたうがに よびとすがらんせんのたまてに
垂乳根の 母の乳房を慕ふがに 世人縋らん千の玉手に
12     やまいなく ひんなくあらそいなきみよを うみたまわんとひたにねぐなり
病無く 貧無く争無き御世を 生み賜はんとひたに願ぐなり
13     せんようの みてのちからにまがかみも まつろいみまえにぬかづくなるらん
千様の 御手の力に曲神も 服ひ御前に額くなるらむ
14     みすくいに もるるはあらじうつしよに うれいになやむもののいのちは
御救ひに 漏るるはあらじ現世に 患ひに悩むものの命は
15     しんらばんしょう よのことごとにけじめなく みひかりたまうせんじゅかんのん
森羅万象 世の悉々に差別なく 御光賜ふ千手観音
16     さしのぶる ちぐさのみてにもれもなく もののいのちはすくわれゆくなり
さし伸ぶる 千種の御手に漏もなく ものの命は救はれゆくなり
17     とうほうの ひかりまくばるせんのみてに とこよのやみはうちはれぬらん
東方の 光間配る千の御手に 常世の闇はうち晴れぬらん      
 
観音下生(三)      
18     いとふかき だいじだいひにましますや ぼさつのみなにすくいますかも
いと深き 大慈大悲に在しますや 菩薩の御名に救ひますかも      
19     とめるものに なみだをあたえとぼしきものに かてをめぐまうかんぜおんかも
富める者に 涙を与へ乏しき者に 糧を恵まふ観世音かも      
20     えすがたと たがおもうらんさながらに いけますごとくてらうみおもて
絵姿と 誰が思ふらん宛らに 生けます如く照らふ御面      
21     おおいなる ひかりとねつをもれもなく ゆたかにめぐもうかんぜおんかも
大いなる 光と熱を漏もなく 豊かに恵まふ観世音かも      
22     おうごんの おんみにあらすかんぜおん いつかばぶっしつゆたかなりける
黄金の 御身にあらす観世音 斎かば物質豊なりける      
23     みすがたを あさなゆうなにあおぎます ごとになやみはきえてゆくなり
御姿を 朝な夕なに仰ぎます 毎に悩みは消えてゆくなり      
24     たらちねの ははにもましてなつかしく うちあおぐかなやさしきみすがた
垂乳根の 母にも増して懐しく 打仰ぐかなやさしき御姿      
25     いかならん いたつきとてもねんずれば とくいやしますかんぜおんかも
如何ならむ いたつきとても念ずれば 疾く癒します観世音かも      
26     かんぜおん いつきまつりしときよりぞ わがいえぬちはあかるくなれり
観世音 斎き奉りし時よりぞ わが家内は明くなれり   
 
東方光(四)      
27     ひさかたの あまつみそらはとうほうの ひかりのいでてさやけかりける
久方の 天津御空は東方の 光の出でてさやけかりける      
28     とうほうの ひかりといえどかんのんの ぐせのひかりのことにあるらん
東方の 光といへど観音の 救世の光の事にあるらむ      
29     とうほうの ひかりとはとうほうひのもとの くによりいずるすくいなりけり
東方の 光とは東方日の本の 国より出づる救ひなりけり      
30     いそのかみ ふるきよすでにとうほうの ひかりのことのはとなえそめける
石の上 古き世既に東方の 光の言の葉唱へ初めける      
31     みかえるも めしやもえほばもかんのんの おうしんけそうのみなにありけり
ミカヱルも メシヤもヱホバも観音の 応身化相の御名にありけり      
32     せいほうの ぶんめいただしとことはに おさまるひがしのみちおしゆなり
西方の 文明釐し永遠に 治まる東の道教ゆなり      
33     ひのひかり つきのせいれいここにこり ひがしのぶんかとあれそめにけり
日の光 月の精霊ここに凝り 東の文化と現れ初めにけり      
34     ゆきもどり ならぬとどめのよをすくう ちからはとうほうのひかりなるかも
行き戻り ならぬ艮の世を救ふ 力は東方の光なるかも      
35     まちのぞむ ひかりとちからはみすくいの けんいをおわすかんのんなりける
待ち望む 光と力は御救ひの 権威を負はす観音なりける      
36     つきもほしも かげをひそめんひんがしの あまつおおぞらあかるみそめて
月も星も 光をひそめむひむがしの 天津大空明るみ初めて
 
天地開明(五)      
37     とうほうの ひかりのいでてばんかいの やみのとばりはひらかれにけり
東方の 光の出でて万界の 闇の帳は開かれにけり      
38     よのひじり とくよしもなきもろもろを つぶさにあかすむげのみひかり
世の聖 解くよしもなきもろもろを つぶさに明す無礙の御光      
39     かんのんの みょうちのかぎにちよろずの おしえのなぞはうちひらかれん
観音の 妙智の鍵に千万の 教の謎はうち開かれむ      
40     とけがたき なぞのとびらもかんのんの おんてにふれてひらかれにける
解けがたき 謎の扉も観音の 御手にふれて開かれにける      
41     あめつちの もものじっそうめにうつり まよいのくものはるるうれしさ
天地の 諸の実相眼にうつり 迷ひの雲の晴るる嬉しさ      
42     よしやよし はちまんよんせんのきょうもんを そらんずとてもまよいははれじ
よしやよし 八万四千の経文を 諳んずとても迷ひは晴れじ      
43     しゃくそんも いえすもしらぬみちからに ひとのこのよはよみがえりぬらん
釈尊も イヱスも知らぬ御力に 人の此世は甦へりぬらむ      
44     せいほうの よろずのおしえもとうほうの ひかりのいでてあからけくなれり
西方の 万の教も東方の 光の出でて明らけくなれり    
 
三尊の弥陀(六)      
45     さんぞんの みだとはかんのんしゃかあみだ みっつのにょらいをたたえていうなり
三尊の 弥陀とは観音釈迦阿弥陀 三つの如来を称へていふなり      
46     さんぞんの みだのみちからひとつみに そなえみすくうせいかんのんかも
三尊の 弥陀の御力一つ身に 具へ御救ふ聖観音かも      
47     ばいぶるの さんみいったいのことのはは かんのんりきのことにぞありぬ
バイブルの 三位一体の言の葉は 観音力の事にぞありぬ      
48     ひだりには しゃくそんみぎにはみだにょらい せいかんのんはまなかのみくらい
左には 釈尊右に弥陀如来 聖観音は真中の御位      
49     しゃかみだに すくいよさしてみちとせを かくろいませしかんぜおんかも
釈迦弥陀に 救任さして三千年を 隠ろひませし観世音かも      
50     ほうりんを てんいましましむげこうを あまねくたまうせそんとうとき
法輪を 転移ましまし無礙光を 普く賜ふ世尊尊き      
51     おもいきや えすきりすとのさいりんは せいかんのんのすくいにぞある
思ひきや ヱスキリストの再臨は 聖観音の救ひにぞある      
52     まにのたま にょいのほうしゅはよをすくう せいかんのんのうつわなりける
麻邇の玉 如意の宝珠は世を救ふ 聖観音の器なりける      
53     おうしんの みろくにおわすやおすがたは おのこおみなのけじめわかぬも
応身の 弥勒に在すや御姿は 男女の差別わかぬも      
54     てんごくの なりなりますがちかみけり せいかんのんのたまのひかりに
天国の 成り鳴りますが近みけり 聖観音の玉の光に      
55     ふだらかの やまにのぼりてかんのんの みおしえききししゃかにょらいかな
補陀落迦の 山に登りて観音の 御教聴きし釈迦如来かな      
56     せいほうは みだのくになりとうほうは せいかんのんのたまのふるさと
西方は 弥陀の国なり東方は 聖観音の霊の故郷      
57     いやはてに にしもひがしもかんのんの だいじのみてにむすばるるなり
いやはてに 西も東も観音の 大慈の御手に結ばるるなり    
 
金剛胎蔵(七)      
58     たいぞうかい いでますみろくをひたすらに またせたまいしあまつおおかみ
胎蔵界 出でますミロクを只管に 待たせ給ひし天津大神      
59     こんごうかいに みろくげしょうをまたされし しょぜんしょぶつややおよろずかみ
金剛界に 弥勒下生を待たされし 諸善諸仏や八百万神      
60     たいぞうの みろくあれましぶっせつの よろずのなぞはとけそめにけり
胎蔵の ミロク生れまし仏説の 万の謎は解け初めにけり      
61     かんぜおん ふるうちからはやおよろず かみのまたれしこんごうりきなる
観世音 揮ふ力は八百万 神の待たれし金剛力なる      
62     とうかいの ふようのみねにときまちし このはなひめはかんのんなりける
東海の 芙蓉の峰に時待ちし 兄の花姫は観音なりける      
63     よのみだれ ただすちからはかんぜおん ぼさつのほかにあらじとおもう
世の乱れ ただす力は観世音 菩薩の外にあらじと思ふ      
64     いかならん つみもゆるさせいかならん つみもとがむるあめつちのかみ
如何ならむ 罪も赦させ如何ならむ 罪も尤むる天地の神      
65     あずさゆみ はるたちそめてこのはなの かおりはよものくにににおわん
梓弓 春立ち初めて兄の花の 香は四方の国ににほはん
 
        救ひの光(八)      
66     ゆめにだも しらでありけりとうほうの すくいのひかりははやかがやける
夢にだも 知らでありけり東方の 救の光ははや暉やける      
67     そのころを かえりみすればおそろしも やみじつえなくさまよえるなり
その頃を 顧みすれば恐ろしも 闇路杖なく彷へるなり      
68     だんがいの ゆくてにあるがしられけり すくいのひかりをわれあみてより
断崖の 行手にあるが知られけり 救の光を吾浴みてより      
69     ふきすさぶ よあらしとてもわすれける だいじのひかりにわれつつまれてより
吹き荒ぶ 世嵐とても忘れける 大慈の光に吾包まれてより      
70     かんのんの ひかりにまなこさめぬれば こがねとみしはあらがねのつち
観音の 光に眼醒めぬれば 黄金と見しは荒金の土      
71     ひとごとと おもいしこともいつかしら わがみのうえにふりかかるよなり
人事と 思ひし事も何時かしら 我身の上にふりかかる世なり      
72     うきくさの ところさだめぬわがこころ まなこさむればうごくよしなき
浮草の 所定めぬ我心 眼覚むれば動くよしなき      
73     みめぐみの ふかきをしらでまよいける わがこころねのはずかしくなれり
御恵みの 深きを知らで迷ひける わが心根の愧しくなれり      
74     かんのんの みょうちによらでいかにして もものさかごとわからざらめや
観音の 妙智に依らで如何にして 百の逆事解らざらめや      
75     かんのんの みすくいなくばわれはいま そこなきぬまにはまりてありなん
観音の 御救ひなくば吾は今 底なき沼にはまりてありなん      
76     いまさらに すぎにしことはいわざらめ わがおろかさのとがにありせば
今更に 過ぎにし事は言はざらめ 我愚さの尤にありせば      
77     ちからなく つえなくともしびもたぬみの あやめもわかぬやみじにすくわる
力なく 杖なく灯有たぬ身の 黒白もわかぬ闇路に救はる      
78     はるののに あそぶがごとくうらたのし せそんがれいいのそでにつつまれ
春の野に 遊ぶが如く心楽し 世尊が霊衣の袖に包まれ      
79     かずならぬ みにしあれどもおんわざの はしになりともくわえさせたまえ
数ならぬ 身にしあれども御業の 端になりとも加へさせたまへ      
 
 
“Fruit of the Peach (9)”
桃の実 (Momo no Mi)
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80SEIOUBO HAGUKUMI MASESHI MOMO NO MI WA SEIKANNON NO IKUMITAMA NARU MO
西王母 育くみませし桃の実は 聖観音の生身魂なるも
  The fruit of the peach, / Cultivated by the Queen / Mother, is the living / Body and soul of the / Sacred Regarder of Cries.
 
81MICHITOSE NO OUBO NO SONO NO MOMO MINORI KAMI NO UTSUWA TO YO NI AREMASHINU
三千歳の 王母の園の桃実り 神の器と世に現れましぬ
  After three thousand years / The garden of the Queen Mother / Bears the peach that / Appears in the world / As God’s vessel.
 
82KÔKIN NO GYOI NO MISODE O HIRUGAESHI KIMI NI SASAGURU MOMO NO HITOTSU MI
黄錦の 御衣の御袖を翻へし 君に棒ぐる桃の一つ実
  Turning inside out / The sleeve of the / Robe of golden brocade, / The fruit of one peach / Is presented to You.
 
83SEIOUBO NO SONO TOSHI IU WA BUSSETSU NO TAIZÔKAI NO KOTO NIZO ARI KERU
聖王母の 園としいふは仏説の 胎蔵界の事にぞありける
  What is known as the / Garden of the Western / Queen Mother is / That of the Womb- / Store world of Buddhism.
 
84OMOIKIYA MUKASHI GATARI NO MOMOTARÔ WA SENJUKANNON NO KEGEN NI MASERI
思ひきや 昔語りの桃太郎は 千手観音の化現にませり
 Unbeknownst, Momotaro, / Talked about since old, / Is a manifestation / Of the Thousand-armed / Regarder of Cries.
 
85RACHI MO NAKI OTOGIBANASHI NI KOTO YOSETE SHIRASHIME TAMAERU MIKOKORO FUKASHI
埒もなき 御伽噺に事よせて 知らしめ給へる御心ふかし
  The fairy tales / Of old can teach us / Much about the / Depths, the profundity / Of divine will.
 
86ISAGIYOSHI YOMOTSUHIRASAKA NO TATAKAI NI ISAOSHI TATSURU MOMO NO MI NO TAMA
潔し 黄泉比良坂の戦に 勲建る桃の実の魂
  The soul of the / Fruit of the peach that / Gallantly performs / Great deeds at the / Battle of the Yellow Springs Slope.
 
87OOSHIKU MO MATA YASASHIKERE KANNAGARA HINOMOTO ICHI NO MOMOTARÔ WA MO
雄々しくも 又優しけれ惟神 日の本一の桃太郎はも
  Manfully and valiantly, / Kindly and gently, / Acting in accord with / God, Peach Boy, Supreme of the / Land of the source of the sun.
 
88ONIGASHIMA YAGATE MATSURAWAN MOMOTARÔ WA SAISHÔMYÔNYORAI NO KESHIN NI OWASEBA
鬼が島 やがて服はむ桃太郎は 最勝妙如来の化身に在せば
  The island of demons / Ultimately will be / Overcome by Momotaro, / Manifestation of the / Supreme and Excellent Thus-Come.
 
89TARACHINE NO JÔ TO UBA TOWA MOMOTARÔ NO ISAOSHI HAROBARO MACHI TAMAU RAN
垂乳根の 尉と姥とは桃太郎の 勲はろばろ待ち給ふらむ
  The nurturing / Old man and / Old woman / Patiently wait / For the Peach Boy.
 
90NAGI NAMI NO NISON WA JÔ TO UBA TO NARASE TAKASAGOJIMA O KIYOME MASU KAMO
那岐那美の 二尊は尉と姥とならせ 高砂島を浄めますかも
  The two nobles, Inviting Male and / Inviting Female, become / The old man and / The old woman / To purify Takasago Jima.
 
91  CHIHAYABURU KAMI NO MIKUNI O KIYOME MASU ISAOSHI NO NUSHI WA MOMOTARÔ KAMO
千早振 神の御国を潔めます 勲の主は桃太郎かも
The lord of the power to / Purify the divine / Nation of ever- / Swift God is / The Peach Boy.
 
        法の華(十)      
92     はちまんと しせんのきょうもんちぢむれば みょうほうれんげきょうのごじにつくるも
八万と 四千の経文約むれば 妙法蓮華経の五字に尽くるも      
93     ほけきょうの はなのうてなにのりのみは かんのんふもんぽんいっかんにありける
法華経の 花の台に教の実は 観音普門品一巻にありける      
94     かんのんの みなねんずればいぶかしも わがこころねはすがしくなれり
観音の 御名念ずれば訝かしも わが心根はすか〔が〕しくなれり      
95     くしびなる ああくしびなりいかならん ねぎごとなりとかなえますなり
奇びなる 噫奇びなり如何ならむ 願言なりとかなへますなり      
96     ゆきくれて まようこひつじのこりなく すくいあげますかんのんのみて
ゆきくれて 迷ふ小羊のこりなく 救ひ上げます観音の御手      
97     ちよろずの おしえあれどもおおかたは にしよりひがしへうつりけるなり
千万の 教あれども大方は 西より東へ移りけるなり      
98     ひろぐれば よろずのおしえちぢむれば せいかんのんのみこころなるらめ
拡ぐれば 万の教約むれば 聖観音の御心なるらめ      
99     のりのはな ちりてむすびしひとつみは せいかんのんのいくみたまなる
法の華 散りて結びし一つ実は 聖観音の生身魂なる      
100     うないごも おにをもひしぐたけきおも じひのおんめにしたいよるらん
うなゐ児も 鬼をも拉ぐ猛き男も 慈悲の御眼に慕ひ寄るらん      
             
        筆の光(十一)      
101     かんぜおん いつきまつりていえぬちは まひるまのごとあかるくなれり
観世音 斎き奉りて家内は 真昼間の如明るくなれり      
102     やみのなき あかるきいえにやまいがみ まがつかみなどさやるべしやは
闇の無き 明るき家に病神 曲津神など障るべしやは      
103     しらかみへ すみもてかきしもじさえも ひかりをはなつかんのんりきかも
白紙へ 墨もて書きし文字さへも 光を放つ観音力かも      
104     うごくもじ ひかるもんじのあらめやと おもえどまなこにうつるくしびさ
動く文字 光る文字のあらめやと 思へど眼に映る奇びさ      
105     えすがたと などおもうべきほほえまう たまのかんばせうちあおぐとき
絵姿と など思ふべき微笑まふ 玉のかんばせ打仰ぐとき      
106     ひていする ひとのめにさえまざまざと うつるかんのんのふかしぎりょくかも
否定する 人の眼にさへまざまざと 写る観音の不可思議力かも      
107     にしひがし はくしがくしゃはさわあれど ひかるもじえをいかにとくらん
西東 博士学者は沢あれど 光る文字絵を如何に解くらむ      
108     おちこちの おしえつかさらとうほうに いでしひかりにまなこむけよかし
遠近の 教司等東方に 出でし光に眼向けよかし      
109     ひとたびは しゃくをもじゅずをもばいぶるも うちすてうずのひかりたずねよ
一度は 笏をも珠数をもバイブルも 打棄て珍の光明尋ねよ      
110     かみといい ほとけといえどもみきもあり えだもいさはもありとこそしれ
神といひ 仏といへども幹もあり 枝もいさ葉もありとこそ知れ
※いさは(斑葉)=葉緑素の欠乏などで白・黄のまだらや筋の生じた葉。斑(ふ)入り。      
111     かしこくも かんぜおんぼさつはやおよろず かみやほとけのひじりにおわせり
畏くも 観世音菩薩は八百万 神や仏の聖に在せり      
112     くしびなる かんのんりきはうつそみを とおしてよびとすくわせたまう
奇びなる 観音力は現身を 通して世人救はせ給ふ      
             
        金龍神(十二)      
113     やすがはら あめのまないにかくろいし たつがみいよよあれましにける
八洲河原 天の真奈井にかくろひし 龍神いよよ現れましにける      
114     ひさかたの あめのまないのやすがわら うけいにあれしやたりおめがみ
久方の 天の真奈井の八洲河原 誓約に生れし八人男女神      
115     やたりおとめ たつがみとならせおちこちに かくれてときをまたせたまえり
八人男女 龍神とならせ遠方近方に 隠れて時を待たせ給へり      
116     ぶつめつの みよをかぎりにあれましぬ はちだいりゅうおうのやたりおとめは
仏滅の 御世を限りに現れましぬ 八大龍王の八人男と女は      
117     きんりゅうの こんごうりきをしりしなば あわれさたんもまつろうならめ
金龍の 金剛力を知りしなば あはれサタンも服ふならめ      
118     ぐせのため じゆうむげなるかんのんは りゅうじんあしゅらとなりますことあり
救世の為 自由無礙なる観音は 龍神阿修羅となります事あり      
119     あまかけり くにかけりつつおおいなる みちからふるわんきんりゅうみょうじん
天翔り 国翔りつつ大いなる 御力揮はむ金龍明神      
 

“Poems of the Path (13)”
道歌 (Dôka)
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120  TSUTANAKU MO MAKOTO NI IZURU KOTONOHA WA HITO O UGOKASU CHIKARA ARI KERI
拙なくも 誠に出づる言の葉は 人を動かす力ありけり
Clumsy though they may be, / Words uttered with / Love and sincerity / Do possess the / Power to move others.
 
121  IU BEKI TO IWADE YOKI KOTO ARU YO NARI MICHI NI ARU MONO KOKORO SEYO YUME
言ふべきと 言はでよき事ある世なり 道にある者心せよゆめ
Know that in this world / Some things should be said, / Others, not. Those dedicated / To the spiritual path, / Keep this in mind.
 
122  SASAYAKA NA KOTO TOSHI IEDO YURUGASE NI SENU HITO NI SHITE ÔKI KOTO NARU
小やかな 事としいへど忽せに せぬ人にして大き事成る
Great things does the / Individual who does / Not ignore even / The most insignificant / Of matters.
 
123  JÔ KON NO HITO NO SHIRUSHI WA MAJIWARI TE NANIKA WA SHIRA NI YUKASHISA HONOMEKU
上魂の 人のしるしは交はりて 何かは知らに床しさほのめく
The sign of a person who / Possesses the soul of higher levels / Is that when together, those / Around somehow feel the / Glimmerings of modesty and humility.
 
124  KOKOROYOKI WA SHIROKI O SHIROSHI TO  SONOMAMA NI NORU KOTONOHA O KIKU NI ARIKERU
快きは 白きを白しとそのままに 宣る言の葉を聞くにありける
Pleasant and refreshing / It is to hear / Words uttered, / White as white, / Plainly as they are.
 
125  ISASAKA NO KUMORI MO KÔMYÔKAI NITE WA MONONO SAWARI NI NARU TO SHIRE KASHI
いささかの 曇りも光明界にては ものの障りになると知れかし
Know that in the / World of Divine Light, / Even the slightest / Bit of cloud will / Cause harm.
 
126  ENMAN NI MONO O OSAMURU HITO NI SHITE MOROMORO NO HITO SHITAI YORU NARI
円満に ものを治むる人にして 諸々の人慕ひよるなり
People who bring / A harmonious end / To any issue / Are esteemed / By all those around.
 
127  MONOGOSHI MO NORU KOTOTAMA MO HOGARAKANA HITO WA KANNONGYÔ NO HITO NARU
物腰も 宣る言霊も朗かな 人は観音行の人となる
Those cheerful individuals, / Whether in demeanor or / Language used, are those who / Become persons of the way of / The Regarder of Cries.
 
128  IKANARAN KOTO MO KORAETE SIZUKA NARU HITO WA KANNONGYÔ NO HITO NARU
如何ならむ 事も耐へて静なる 人は観音行の人なる
The individual who can / Endure any matter or affair, / Calmly and serenely, is / One who is of the way of / The Regarder of Cries.
 
129  TADABITO NO ME NIWA YOSHI TOSHI UTSURU KOTO MO KAMI NO MIME NIWA ASHIKI KOTO MO ARI
凡人の 眼には善とし写る事も 神の御眼には悪き事もあり
Some things / Which seem good, / Even right to human sight / May not be good or right / In God’s eyes.
 
130  IKANARAN KOTO MO KORAETE HEIZEN TO HOHOEMI TATAURU HITO TO NARE KASHI
如何ならむ 事も耐へ平然と 微笑み湛ふる人となれかし
 Try to become the / Kind of person who / Can calmly / Wear a smile in the / Face of any adversity.
 
131  TAE GATAKI IKARI OSAYURU CHIKARA KOSO KANNONGYÔ NO ARAWARE NIZO ARU
堪へ難き 怒制ゆる力こそ 観音行の現れにぞある
The very power, strength / To overcome unbearable / Anger is sign of / The way of the / Regarder of Cries.
 
千姿万容(十四)      
132     あこがれて かみながたちのまちのぞむ みろくのたまはげしょうしまさん
憧れて 髪長たちの待望む 弥勒の霊は下生しまさん      
133     きりすとは さいりんまさんとうほうの こがねのくににちかいのごとく
キリストは 再臨まさん東方の 黄金の国に誓ひのごとく      
134     ぬすびとの よるくるごとくきりすとは こがねのくににあもりますらん
盗人の 夜来る如くキリストは 黄金の国に天降りますらむ      
135     よにかてる めしやはいともはればれと にしのみやこにいらすよきとき
世に勝てる メシヤはいともはればれと 西の都に入らすよき時      
136     えいこうの くもよりくだるきりすとに よろこびいさまんにしのくにびと
栄光の 雲より降るキリストに 歓び勇まむ西の国人      
137     はれるやの かんこのうずのただなかに しずかにあもるめしやきりすと
ハレルヤの 歓呼の渦の直中に 静かに天降るメシヤキリスト      
138     いすらえるの たみもかんこのこえあげん あくがれまちしまことのめしやに
イスラエルの 民も歓呼の声挙げむ あくがれ待ちし真のメシヤに      
139     ぱりさいびとら くいあらためてぬかづかん えいかんかがやくめしやのみまえに
パリサイ人等 悔ひ改めて額かん 栄冠耀くメシヤの御前に      
140     えんまんに さんじゅうさんそうそなえます みほとけこそはひじりかんのん
円満に 三十三相具へます 御仏こそは聖観音      
141     しゃかにょらい あみだにょらいはやおよろず かみやほとけのみつかさなりける
釈迦如来 阿弥陀如来は八百万 神や仏の御司なりける    
        医しの神業(十五)      
142     いそのかみ ふるきかみよはもろびとの ことぶきひゃくをみなこえしとう
石の上 古き神代は諸人の 寿百をみな越えしとふ      
143     ひとのよわい ひゃくをこえたるかみのよは くすしとうものなかりしという
人の齢 百を越えたる神の代は 薬師とふものなかりしといふ      
144     くすりちょう ものあらわれてひとのよわい みじかくなりしぞうたてかりける
薬てふ もの現はれて人の齢 短かくなりしぞうたてかりける      
145     せいほうゆ わたりしいじゅつはひとのちえ がくによりけるかりそめのもの
西方ゆ 渡りし医術は人の智慧 学によりけるかりそめのもの      
146     まことなる かみのいじゅつはおおけなくも すでにみくににありしなりける
真なる 神の医術はおほけなくも 已に神国にありしなりける      
147     いっときの くるしみおさゆちからあれど いたつきなおさぬとつくにのすべ
一時の 苦しみ制ゆ力あれど 病なほさぬ外国の医術      
148     すこやかに ひといかしゆくちからこそ まことすくいのいやしとぞいうなり
健かに 人生かしゆく力こそ 真救ひの医とぞいふなり      
149     まったきの みちふみしゆくひとにして いたつきなどになどかかるべき
完きの 道ふみし行く人にして 病などになど罷るべき      
150     ためしなき ことにこそあれやまいちょう もののねをたつかんのんりきかも
例しなき 事にこそあれ病てふ ものの根を絶つ観音力かも      
151     まめひとの いかにますとてやむひとの なきぞいぶかしかんのんかいかも
信徒の 如何に増すとて病む人の 無きぞ訝かし観音会かも      
152     こころいやし からたまいやしよをいやす せいかんのんはちからのみほとけ
心癒し 身体医し世を癒す 聖観音は力の御仏      
153     やむひとの なきよたてんとかんぜおん ぼさつはみちからふるわせたまえり
病む人の 無き世建てむと観世音 菩薩は御力揮はせ給へり      
154     いたつきに なやむものとくきたれよと みてひろげますせんじゅかんのん
病気に 悩む者疾く来れよと 御手拡げます千手観音      
155     ひのもとの しんのいじゅつうつしよに ふたたびあれますとききたりけり
日の本の 真の医術現世に 再び現れます時来りけり      
156     いたつきに かかるはかかるいわれあり よくかえりみよちえのひかりに
病に 罹るはかかる謂れあり よく省みよ智慧の光に      
157     いかならん いたつきとてもいやすちから もつはめしやのしるしなりけり
如何ならむ 病とても癒す力 もつはメシヤの徴なりけり      
158     やむひとの さわなるいまのうつしよを すくうちからぞこよなきものなる
病む人の 沢なる今の現世を 救ふ力ぞ此上なきものなる      
救の力(十六)      
159     かしこくも すのおおかみはきゅうせいの みちからかんのんにあたえたまえり
畏くも 主の大神は救世の 御力観音に与へ給へり      
160     かりこもの みだれたるよをうちきりて うましみくににすくいますかも
苅菰の 乱れたる世を打断りて 美し御国に救ひますかも      
161     みちとせの ながきをもものひじりたち よをすくわんとしてはたさざりけり
三千歳の 長きを百の聖達 世を救はんとして果さざりけり      
162     よをすくう まったきちからはかんのんの いくみたまよりほかなかりけり
世を救ふ 完き力は観音の 生身魂より外なかりけり      
163     おおかみの よさしのちからによらざれば まがつかみにはかたんすべなき
大神の 任さしの力に依らざれば 曲津神には勝たむすべなき      
164     ちからなり あいなりじひなりいまはしも さんがいばんれいよみがえるらん
力なり 愛なり慈悲なり今はしも 三界万霊甦へるらむ      
165     ぜったいの すくいのちからをうちふるう みほとけこそはかんぜおんなる
絶対の 救の力を打揮ふ 御仏こそは観世音なる      
166     いかならん まがもとがむるちからこそ かんのんりきのいづのあらわれ
如何ならむ 曲も罰むる力こそ 観音力の厳のあらはれ      
167     おうしんの かんのんならでいかにして じゆうむげなるちからふるわん
応身の 観音ならで如何にして 自由無礙なる力揮はん      
168     かんのんの ちからはうづのひかりにて とこよのやみをうちはらすなり
観音の 力は珍の光にて 常夜の暗を打晴らすなり      
169     りくごうに おおきみのみいつかがやかん ためしなきときちかまりにける
六合に 大君の御稜威暉かむ 例しなき秋近まりにける      
170     よこしまな おしえもゆがみのまがみちも かんのんこうにあえばきえなん
邪な 教も歪みの曲道も 観音光に遭へば消えなん      
171     かんのんの ちからというはちえがくに とけぬふしぎなちからなりける
観音の 力といふは智慧学に 解けぬ不思議な力なりける      
172     ためしなき ことにこそあれなやみなき だいせんせかいのあれまさんとは
例しなき 事にこそあれ悩みなき 大千世界の生れまさんとは      
             

        観音行(十七)      
173     あめつちの もものうごきのくるいなきは かんのんぎょうのかがみなりけり
天地の 諸の動きの狂ひなきは 観音行の鏡なりけり      
174     れいせつと じゅんじょをまもることにこそ かんのんぎょうのかなめありける
礼節と 順序を守る事にこそ 観音行の要ありける      
175     かんのんぎょうの まったきひとはいささかの いつわりごともこのまざるなり
観音行の 完き人は些かの 佯り言も好まざるなり      
176     たれもかも したいてくなりおのずから かんのんぎょうしゃのとくをしのびて
誰も彼も 慕ひて来なり自ら 観音行者の徳を偲びて      
177     くるいなき わざにしあればいかならん こともすなおにすすみゆくなる
狂ひなき 行にしあれば如何ならん 事も順調に進みゆくなる      
178     しゃかくじや ヤソのおしえもかんのんぎょうに いたるがまでのよすがなりけり
釈迦孔子や 耶蘇の教も観音行に 到るが迄のよすがなりけり      
179     いかならん わざわいとてもかんのんぎょうに いればいつしかきえてあとなし
如何ならむ 災とても観音行に 入ればいつしか消えて跡なし      
180     なにごとも ほどのいちじをまもりなば たやすかるべきこのよなりける
何事も 程の一事を守りなば たやすかるべき此世なりける      
181     よわきものよ なれをなづけてまがという つみにうちかつちからなければ
弱き者よ 汝を名付けて曲といふ 罪に打克つ力なければ      
182     およそよに つよきはおのれをうちわすれ ただしきみちをつらぬくひとなる
凡そ世に 強きは己を打忘れ 正しき道を貫く人なる      
183     ししんなく ひたすらみちにいそしめば おおみめぐみはゆたにうくるなり
私心なく 只管道に励めば 大御恵は豊に享くるなり      
184     くにのため よのためひとのためのみを ときじくおもうまびととうとき
国の為 世の為人の為のみを ときじく思ふ真人尊き      
185     さもしきは おのがてがらをよのひとに しめさんとするこころにぞある
さもしきは 己が手柄を世の人に 示さんとする心にぞある      
186     ちゅうこうの みちよそにしてひのもとの みちはあらじなこころせよかし
忠孝の 道よそにして日の本の 道はあらじな心せよかし      
187     ちゅうこうの みちふみゆけばいつかしら かんのんぎょうのかどにいるなり
忠孝の 道踏みゆけば何時かしら 観音行の門に入るなり      
188     ゆかしけれ わがみのことをあとにして ひとのよかれとねがうこころの
床しけれ 我身の事を後にして 他人の良かれと希ふ心の      
             
Way of the Boddhisattva (18)
菩薩行 (Bosatsugyô)
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189 GUSE NO TAME BOSATSU TO NARASE TAMAISHI WA DAIJI DAIHI NI OWASEBA NARI KERU
救世の為 菩薩とならせ給ひしは 大慈大悲に在せばなりける
For the sake of / World salvation was / Manifested as / Boddhisattva in great / Compassion and in great mercy.
 
190TAKAKI HIKUKI NI KEJIME TOTE NAKU NEMOGORO NI OSHIU DAIJI NO SESON TATAEN
高き低きに 差別とてなくねもごろに 誨ふ大慈の世尊讃へん
Praising the World-honored / One of Great Compassion who / Without distinction to high / Or low, warmly and cordially / Helps, teaches others.
 
191CHI NO UE NO ARAN KAGIRI NO IKIMONO WA KANNONRIKI NI YOMIGAERU NARAME
地の上の あらん限りの生きものは 観音力に蘇るならめ      
Restored to life / By the power of / Kannon will be / Life on the / Face of the earth.
 
192ARIGATASHI JIHI NO OKOTOBA KIKU GOTO NI WAGA KARATAMA WA CHIKARA MASU NARI
有難し 慈悲の御言葉聞く毎に 我体魂は力増すなり
Every time I hear / The inspired, sacred / Words of compassion, / My body and soul / Increases in strength.
 
 
 
大御恵(十九)
193     ありがたし ああありがたしかんぜおん ぼさつのみめぐみいやふかければ
有難し 嗚呼有難し観世音 菩薩の御恵みいやふかければ
194     みめぐみに むくいまつらでおくべきや いきしこのみのさちをおもえば
御恵みに 酬ひ奉らでおくべきや 生きし此身の幸を思へば
195     わがいのち よみがえるさえうれしきに いやしのわざまでゆるされにける
我生命 甦るさへ嬉しきに 医しの業まで許されにける
196     いのちさえ あやうきほどのいたつきも いえてめぐみにひたるうれしさ
生命さへ 危き程の病も 癒えて恵みにひたる嬉しさ
197     ちからなき ひとのみなれどかかぶれる かんのんりきによびといやさん
力無き 人の身なれど蒙ぶれる 観音力に世人医やさむ
198     みめぐみの まんぶんいちにとどかねど まことのみしるしうけさせたまえ
御恵みの 万分一に届かねど 誠の御しるし受けさせ給へ
199     みめぐみに むくゆすべなしひとのよの たからといえどかぎりありせば
御恵みに 酬ゆ術なし人の世の 宝といへど限りありせば  
200     つみおおき このみもとがめたまわずて おおみめぐみをたれませるなり
罪多き 此身も尤め給はずて 大御恵を垂れませるなり
201     いのちほど とうときものはよにあらじ ひたにすがりてよわいのばさん
生命程 尊きものは世にあらじ ひたに縋りて齢延ばさむ
202     いかにして ああいかにしてむくゆべき いのちたまいしことをおもえば
如何にして 嗚呼如何にして酬ゆべき 生命賜ひし事を思へば
203     いたつきの いやされたりしうれしさよ いのちにかえるたからなければ
病の 医されたりし嬉しさよ 生命に代へる宝なければ
204     たまきはる いのちたまいしみほとけに むくわでおかんわがよのかぎり
魂機張る 生命給ひし御仏に 酬はでおかん我世のかぎり
観音力(二十)
205     みちをとく もものひじりらゆめだにも しらぬまことのちからとうもの
道を説く 百の聖等夢だにも 知らぬ真の力とふもの
206     かんのんの ちからといえどひとのめに うつるよしなしかたちなければ
観音の 力といへど人の眼に 映るよしなし形なければ
207     うしといいし よはすぎにけりもろびとの たのしきみよはちかまりにける
憂しと言ひし 世は過ぎにけり諸人の 楽しき御代は近まりにける
208     いやはてに よのいたつきをなみさるる かんのんりきはたもしらざりし
いやはてに 世の病を無みさるる 観音力は誰も知らざりし
209     かんのんの ちからというはひとつきと つちのちからのえきすなりける
観音の 力といふは日と月と 土の力のエキスなりける
210     あなうれし のぞみをたちしわれなれど かんのんしりてよみがえりける
あな嬉し 望みを絶ちし吾なれど 観音知りて蘇りける
211     のりごとの ひとつひとつがときたちて あらわれいづることのくしびさ
宣言の 一つ一つが時経ちて 顕はれ出づる事の奇びさ
212     ばんきょうを ひらくみかぎははやすで かみのみくににそなわりしならめ
万教を 開く御鍵は早已に 神の御国に具はりしならめ
        黎明(二十一)      
213     ながきよの やみのとばりもしずしずと あけはなれけりひがしのひかりに
長き世の 暗の帳もしづしづと 明け放れけり東の光に      
214     いまわしき ことのみおおきうつしよは やみのとばりのまだのこるなり
忌まはしき 事のみ多き現世は 暗の帳の未だ残るなり      
215     かくかくと ひはのぼりけりありあけの つきのひかりはほのぼのうすれつ
赫々と 日は昇りけり有明の 月の光はほのぼの薄れつ      
216     まひるびの あかるきあめがしたみれば ちにたつもののかげさえみえず
真昼日の 明るき天ケ下見れば 地に立つものの影さへ見えず      
217     うばたまの やみよになれしひとのめに まばゆかるらんまひのひかりは
烏羽玉の 暗世に慣れし人の眼に 眩ゆかるらん真昼の光は      
218     にちりんの ひかりのごとくおおきみは やがてりくごうてらしすべなん
日輪の 光の如く大君は やがて六合照らし統べなむ      
219     れいめいに きづくひとこそまことなる まなこをもてるしるしなりける
黎明に 気付く人こそ真なる 眼をもてる徴なりける      
             
        玉川郷(二十二)      
220     つきゆきはな ながめあかなきぎょくせんきょうは このよからなるてんごくなりける
月雪花 眺め飽かなき玉川郷は 此世からなる天国なりける      
221     むかしより きよくながるるたまがわは むさしのくにのきよめのみずかも
昔より 清く流るる玉川は 武蔵の国の浄めの水かも      
222     ふじがねを はるけくのぞみみずきよき たまのながれをみはるかすさと
富士ケ嶺を 遥けく瞻み水清き 玉の流を見はるかす郷      
223     しらじらと しずかにうねるたまのかわ あさなゆうなのながめなりける
白々と 静かにうねる玉の川 朝な夕なの眺めなりける      
224     はるのはな あきのもみじにふゆのゆき つきはよごとににわもてらすも
春の花 秋の紅葉に冬の雪 月は夜毎に庭面照らすも      
225     ばんしょうだい はろかにみればすんのうま まめのとゆくがめずらしきかな
万象台 はろかに見れば寸の馬 豆の人行くが愛づらしきかな      
226     さながらに はこにわのごとしたまがわきょうの たかだいにいてうちながむれば
宛らに 箱庭の如し玉川郷の 高台に居て打挑むれば      
227     むさしのは よしけがるともたまがわの ながれはとわににごらざるらん
武蔵野は よし穢るとも玉川の 流は永久に濁らざるらむ      
228     むさしのの うずのめいしょとやがてよの ひとよりてこんぎょくせんのさと
武蔵野の 珍の名所と軈て世の 人寄りて来ん玉川の郷      
229     りくごうに まことのおしえひろめます あてのゆにわかたまのれいきょう
六合に 真の教拡めます 貴の斎場か玉の霊郷      
230     たまがわの きよきながれにもろびとの たまあらわんとわれはねぐなり
玉川の 清き流に諸人の 魂洗はんと吾は願ぐなり      
231     みずすめる たまのかわもをときじくに ながむるれいちにこころあらうも
水澄める 玉の川面を非時に 挑むる霊地に心洗ふも      
232     ちはやふる まことのおしえのみひかりは たまがわきょうよりかがやきそめなん
千早振 真の教の御光は 玉川郷より輝き初めなん      
233     やまとみず はるかにながめはなもみじ ときじくかおるたまのれいきょう
山と水 遥かに眺め花紅葉 非時かほる玉の霊郷      
234     たまがわの なをきくさえもゆかしけれ むかしもいまもにごりしらねば
玉川の 名を聞くさへも床しけれ 昔も今も濁り知らねば      
235     うれしくも みろくのおしえはじめます きょうのよきひをほぎうたわなん
嬉しくも 五六七の教肇めます 今日の吉き日を祝ぎ歌はなん      
             



Gratitude and Its Expression (23)
感謝報恩 (Kansha Hô-on)
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236健やかに 今我在るはおほけなくも 世尊が情けの恵みなりける
That I exist now / In health is all / The blessings of the / Compassion of the / World-honored One.
237  現世に 生きとし生ける物みなは 神の恵みに外るるはあらじ
All sentient / Beings of this / Physical world / Thoroughly receive / The blessings of God.
 
238  千億の 富にも増して嬉しきは 恙なみける生命なりけり
Even more than receipt of / A fortune of billions, / Happy am I that / Safe and sound / Is my life.
 
239  高殿に 錦纏ふも病きに 悶える人ぞ哀れなりける
Even those / Wrapped in expensive clothes / Living in stately mansions / Are so pitiful as they / Writhe in the agony of disease.
 
240 観世音 菩薩の恵みなかりせば 此身此魂滅びしなるらめ
This body and this soul / Would perish without the / Blessings of the / Enlightened One Regarder / Of the Cries of the World.
241  村肝の 生命賜ひし御恵を うち忘れなば獣なるらむ
To forget that / I have been granted / The blessing of / Life most precious, / I would be a beast.
 
242  人の身の 尊き訳は諸の恩 心に刻みて忘れねばなり
Impress on your heart / And do not forget that / The endless help and / Countless favors of others are / The reason for human existence.
 
243  君の恩 打忘らんや畏くも 賤を赤子とみそなはし給ふ
That ever should I / Forget my debt to your majesty, / With due reverence, / Please look over / Even this subject of low rank.
 
244  垂乳根の 父母なくば現世に 此身此魂あらじと思ふ
Without my parents / I believe I / Would not be here / In this world either / In spirit or in body.
 
245  類ひなき 日の本人の貴きは 神と君との恩知ればなり
Known is the unparalleled / Nobleness of the people of / The origin of the sun when / The debt to God and  Your majesty is understood. 
 
246  同胞と 睦み合ふ身となりにける 真の光に我照らされてより
Come have I to / Live harmoniously / With my fellow human beings / Since being illumined / In the true light.
 
247  恙なく ただ在るさへもおほけなきに 救ひの道に入りし嬉しさ
How happy am I / To have begun this path, / Safe and sound, in / Circumstances better / Than could have been expected.
 
248  讃へても 称へ尽せぬは皇神の 海より深き恵なりけり
Deeper than the sea / Are the blessings of / God whom no matter / How much I praise, / I cannot extol enough.
 
249  世を呪ひ 人を怨みし其頃の 心の曇りは消えて跡なき
Have disappeared and / No trance is there of the / Clouds on my spirit when  I cursed the world, / Bore resentment toward others.
 
250  暗かりし 心の空も宛(さなが)らに 真昼の如く成りし嬉しさ
My clouded heart, / Like the sky / Becomes like the / Brightened midday. / The happiness!
 
251  大前に 額く毎に涙しぬ 救はれたりし此身思へば
Before your presence, / Each time I prostrate / Myself, tears fall / Thinking of how you have / Saved this human being.
 
252  救はれし 幸を思へば身を竭くし 心尽して酬はでやおかん
I think of my joy / Of being saved, and there is / No way I can pay / Back my gratitude in / Either labor or spirit.
 
253  磯の辺の 真砂に等しものなれど 受けさせ賜へ誠心を
As only a grain of sand / On the beach am I, / Still please receive / The love and sincerity / Of my heart.
 
254  力なき 人の身なれど世の為に 尽さむ心憐み給へ
I am only an individual, / Without any power, but / Please show compassion on me / So that I may work / To help the world.



真の救(二十四)      
255     くさぐさの おしえあれどもまったきの まことのおしえはいまだあらじな
種々の 教あれども完きの 真の教は未だあらじな      
256     ものしりに あらねばとけぬふみをもて あまねくよびとをすくわるべしやは
物識に あらねば説けぬ書物をもて 遍く世人救はるべしやは      
257     こめかみの いたむがごときりをときて よをすくわんとするものしりあわれ
顳[需頁]の 痛むが如き理を説きて 世を救はんとする物識あはれ      
258     まつぶさに いかにりをときつくすとも ひとのこころをすくうよしなさ
ま備さに 如何に理を説き尽すとも 人の心を救ふよしなさ      
259     よのひとを すくうちからはりにあらず まことのあいとちえにぞありける
世の人を 救ふ力は理にあらず 真の愛と智慧にぞありける      
260     とうとけれ ああとうとけれかんぜおん ぼさつはむしけらまでもすくわす
尊とけれ 嗚呼貴とけれ観世音 菩薩は虫螻までも救はす      
261     いそのかみ ふることぶみにもみあたらぬ かんのんみょうちはよぞいぶかしむ
石の上 古事記にも見当らぬ 観音妙智は世ぞ訝かしむ      
262     うるわしき まことのみこえもきくらげの みみにははまのまつかぜのごとし
美はしき 真の御声も木耳の 耳には浜の松風のごとし      
263     しゃかヤソの ときしはかりのおしえにて まことのおしえはかんのんののり
釈迦耶蘇の 説きしは仮の教にて 実の教は観音の教      
264     かりそめの しゃかののりもてすくわんと するはまことをしらねばなりけり
仮初の 釈迦の教もて救はんと するは真を識らねばなりけり      
265     あいをとき じひさとすとておこないの ともなわざればまつかぜのおと
愛を説き 慈悲諭すとて行の 伴なはざれば松風の音      
266     しゃかくじや ヤソのおしえをいやはてに いかさんとするかんぜおんかも
釈迦孔子や 耶蘇の教をいやはてに 生かさんとする観世音かも    
 
霊山会場(二十五)      
267     久方の 天津御空の さやかなる 下びにひろごる 武蔵野の 果(はて)に白じら 流らへる 其名も清き 玉川の 郷(さと)の真秀良場(まほろば) 世 を救ふ 珍(うづ)の霊魂(みたま)の 永遠(とことは)に 鎮まり給ふ いと聖(きよ)き 霊山会場(れいざんゑぢやう)と 奠(さだ)めまし 教を四 方(よも)に 弘めます 芽出度き時と なりにける 芽出度き御代と なりにける
 
大聖観世音(二十六)      
268     月の国 補陀洛迦(ふだらか)山に 世を忍び やがて来ぬべき 実相の 満ち足る御代を 示されぬ 世の大方は 幾千歳 待ちに待ちけん 吉爰(ここ)に 漸く 循(めぐ)り(よ)き時は 来ぬ 元津御名(もとつおんな)は 観自在 今は大聖(だいせい) 観世音 菩薩の御名に 諸人(もろびと)を 大慈大 悲の 御心に 救はん為に 長き世を 隠ろひまして 畏くも 応変自在の 御業(みわざ)もて 暗黒無明(むみやう)の 現世(うつしよ)に 光を賜ひ  恵ませし 噫(ああ)有難き 極(きは)みなれ アヽおほけなき 限りなれ
 
蓮華台(二十七)      
269     月に良き 花に又好(よ)く 雪に美(よ)き 玉川郷を 現世(うつしよ)の 救ひの地場(ぢば)と 定めまし 爰(ここ)に 大聖 観世音 貴(あて) の御魂を 鎮めまし 御宮(みみや)を建つる それまでを いとも清(すが)しき この館(やかた) 信徒(まめひと)たちの 誠もて 礎成りし 御祭り を 執(と)り行はす 芽出度さよ 集(つど)へる人の 誰も彼も 面(おも)輝きて 紅葉照る 風もすがしき 秋の日を 睦み楽しく 称(たた)へ言 (ごと) 謡(うた)ひて今日の 芽出度さを 祝ひ奉(まつ)らん 嬉しさよ 祝ひ奉らん 楽しさよ  
        大覚(二十八) 昭和十年十一月一日      
270     ながきよの つみあやまちをねもごろに さとすせそんのめぐみうれしき
長き世の 罪過ちをねもごろに 諭す世尊の恵うれしき      
271     わだのはら そこいもしれぬいとふかき めぐみにおにもなみだするらん
和田の原 底ひも知れぬいと深き 恵に鬼も涙するらむ      
272     ゆめにだも しるよしもなきくしびなる かんのんふるわすみょうちりきかも
夢にだも 識るよしもなき奇びなる 観音揮はす妙智力かも      
273     いぶかしむ なかれよびとよおもうこと ならぬはこころによこしまあるなり
訝かしむ 勿れ世人よ思ふ事 成らぬは心に邪あるなり      
274     むかしより もものせいじゃはいでしかど やみうちはらすちからなかりき
昔より 百の聖者は出でしかど 暗うち晴らす力なかりき      
275     ささやかな ひとのちえもてためしなき ぐせのみわざのわからざらめや
小やかな 人の智慧もて例しなき 救世の御業の判らざらめや      
276     まことなる さとしのまにまにすすみなば はなさきみのりいやさかゆなり
真なる 諭しのまにまに進みなば 花咲き実り弥栄ゆなり      
277     とことわに ふゆなきよるなきてんごくに たまいこませんはやきたれかし
永遠に 冬なき夜なき天国に 魂憩ませんはや来れかし      
             
The Great Judgment (29)
大審判 (Daishinpan)
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278  IKU CHITOSE TSUMORI TSUMORI SHI SANGAI NO KEGARE KIYOMURU TOKI WA KINU RASHI
幾千年 積りつもりし三界の 穢浄むる時は来ぬらし
The time has come to / Purify the impurities / Of the three worlds / That have accumulated / Over the many centuries.
279HI TO MIZU NO SENREI NAKUBA KEGARE NISHI HITO NO KONO YO WA HOROBURU NARU RAN
 火と水の 洗霊なくば汚れにし 人の此世は滅ぶるなるらむ
The world of human beings / Would perish from impurities / Were it not for / The cleansing of the spirit / Of fire and water.
280 YORU NO OWARI KITSURU O SHIRADE YUME SAME NU HITO KOSO YO NIMO AWARE NARI KERU
夜の終り 来つるを知らで夢醒めぬ 人こそ世にも憐れなりける
Pitiful in the world, / The very persons who / Do not know of the coming / Of the end of night, / Not awakening from their dreams.
281 TAKAKI HIKUKI NO KEJIME SAE NAKU ÔKAMI WA SABAKI TAMAWAN YO ZO IKASU TAME
高き低きの 差別さへなく大神は 裁き給はん世ぞ生かす為
Without distinction / To high or low, / Those who help, teaching others / Warmly and cordially / Are in accord with God’s will.
282 AMETSUCHI NO MAKOTO NO MICHI O MAMORU YORI HOKA NI SUBE NASHI HITO NO KONO YO WA
天地の 真の道を守るより 外に術なし人のこの世は
In this world, nothing / Else do people / Have to do than / Follow the true path / Of heaven and earth.
283 YASURAKE KI UMASHI NO MIYO WA TATE RAREN KIYO KU TADASHI KI KONO CHI NO UE NI
安らけき 美しの御代は建てられん 清く正しく此地の上に
A peaceful, / Beautiful age, / We are building with / Purity and righteousness / On this land.
284 OGOSOKA NA KAMI NO SABAKI NI YURUSARURU HITO NI KOSO NARE MITAMA KIYOME TE
厳かな 神の審判に赦さるる 人にこそなれ身魂浄めて
Purifying spirit and body, / Become the very person / Who is forgiven / In the judgment / By God solemn.
285TÔHÔ NO HIKARI NI YORADE IKANI SHITE NISHI NO KUNIBITO SUKUWARU BESHIYA WA
東方の 光によらで如何にして 西の国人救はるべしや
How can ever be / Saved the peoples / Of the West unless / They rely on / The light from the East?
286HITO NO MOTSU CHIKARA WA CHIISASHI HATE MO NAKU ÔKI WA TENCHI NO CHIKARA NARI KERU
人の持つ 力は小さし果てもなく 大きは天地の力なりける
The power people have / Is small; that which is / Unlimited, the greatest, / Is the power of / Heaven and earth.
 
End of Night (30)
夜の終り (Yo no Owari)
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烏羽玉の 夜の終 りとはなりにけり はや東にあかときの鐘
287 The dark night / Has come to / An end and the bell / Of the dawn has rung / In the east.
 
はや已に 常闇の 夜のすぎけるを 知らで迷へる子羊あはれ
288 Pitiful are flocks of / Sheep that continue to / Stray, not knowing that the / Ever-lasting night / Has already passed.
 
ほのぼのと 世の 黎明来つるなり 東の果に眼とどめそ
289 Glimmering, / The dawn of the world / Is coming. / Cast your eyes / On the extreme East.
 
夜の教 夜のもろ もろははや済みぬ 光明世界のはや来れかし
290 The teachings of night, / All affairs of the night / Have swiftly passed; / The world of divine light / Is indeed here.
 
罪穢 秘し事など うち絶えぬは 常暗の世のしるしなりける
291 Sin, impurities, and / Secrets are proof that / We still live in / A world of / Eternal darkness.
 
真昼日の 明るき 御代に如何にして 隠事などよもあらめやは
292 In the daylight world / How can there be / Circumstances and / Events to / Keep secret?
 
 月 照るも 小暗きかりせばもろもろの 罪や穢の生るぞせんなし
293 Many are the kinds of / Sins and impurities that / Exist in the dark shadows of the / Shining moon. All are / Utterly useless.
  
西方に 現れし教 は月の神の 創め給ひしものにぞありける
294 In the West, / The teaching / That appeared was / What was begun / By the god of the moon.
 
東方の 光は 真昼の光なり 六合隈なく照りて明る
295 The light from the East / Is the light of broad daylight, / Illuminating and making clear / Every corner and recess / Of the six points.
 
無礙の光 漏なく 間配り闇晴らす 転輪菩薩の功徳称へん
296 The adaptable, flexible light / Reaches all without exception, / Clearing away the dark, / Let us praise the virtue of / The Boddhisattva Wheel-Rolling!
 
 光 明如来 まばゆき光を和めさせ 世に観音と化現しませり
297 The Tathagata of Divine / Light softens the intense / Light and manifests as / Regarder of the Cries of the World / For all of humanity.
 
光和め 塵にまみ れて救ひます 大慈大悲の観世音かも
298 The truly compassionate / Regarder of the Cries of the World / Softens the light / To save all those / Covered in impurities.
 
罪を問はず 過ぎ 事尤めず救ひ給ふ 世尊の慈悲に及ぶものなき
299 Nothing can reach / The compassion of the / World-honored One who / Saves all without regard to / What sins have been committed.
 
夜は更ち 星の光 は薄れきぬ いで明日の日の備へなさなん
300 As night ends, and / The light of the stars dim, / We must prepare for / The sun of tomorrow / That will appear.
 
 
Daybreak (31)
朝明 (Asa-ake)
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301 HONOBONO TO HINGASHI NO SORA AKARUMI TE REIMEI TSUGURU KAKEDORI NO KOE
ほのぼのと 東の空明るみて 黎明告ぐる家鶏鳥の声
Dimly the sky / In the east / Brightens and, / Announcing the dawn, / The crow of the rooster.
302 IKU CHITOSE AKUGARE MACHISHI KÔMYÔ NO KAGAYAKU MIYO WA KINU BEKARI KERI
幾千年 あくがれ待ちし光明の 暉く御代は来ぬべかりけり
Long expected, / Awaited, over the / Centuries, the age / Shining divine light / Has indeed come now.
303 YAMI NO NAKI MIYO NI NAYAMI NO ARU BESHIYA MAGA NO SAYARAN SUKI NO NAKEREBA
闇の無き 御代に悩みのあるべしや 曲の障らん隙の無ければ
Suffering should not exist / In an age without darkness— / There is no room for the / Machinations of the / Evil forces to enter.
304 HUYU NO YO WA HAYA SUGISARI TE HANA WARAI TORI UTAUNARU HARU HA KIINUMERI
冬の世は はや過ぎさりて花笑ひ 鳥歌ふなる春は来ぬめり
Winter nights / Passed quickly and / The spring where flowers / Bloom and all birds sing / Must be here.
305 YORU NO YAMI NI NARESHI MOROBITO KOKORO SEZUBA MAHI NO HIKARI NI MANAKO ITAMEN
夜の暗に 慣れし諸人心せずば 真陽の光に眼いためん
All of you people who are used / To the darkness of night, / If you do not become aware, / Your eyes will be damaged / By the true light of the sun.
306 NOKI SHITA NO SUZUME NO KOE MO ISAMASHISHI ASAHIKO NO KAGE SASI SOMETE YORI
軒下の 雀の声も勇ましし 朝日の光射し初めてより
The sparrows / Under the eaves / Sing courageously / As the morning sun / Begins to send forth its rays.
307 AKEGARASU NAKU NE NI MIREBA SORA AKAKU SOMETE KAGAYOU ASAHIKO NO KAGE
明烏 啼く音に見れば空紅く 染めてかがやふ朝日子の光
Casting an eye to / The sound of the morning / Crow, the sky tinted / Red and the shining / Rays of the morning sun.
308  ADAGUMO WA TÔNOKI NI KERI HISAKATA NO MISORA AKARUKU NARU NI TSURE TUTU
仇雲は 遠退きにけり久方の 御空明るくなるにつれつつ
Threatening clouds / Clear away and / The vast expanse of / Sky gradually / Brightens.
大 御稜威(三十二)
309 ÔKIMI NO MIITSU O YOMO NI TERASAN TO KÔMYÔNYORAI WA ARAWARE MASERI
大君の 御稜威を四方に照らさんと 光明如来は応現ませり  
310 SUMEKAMI NO TSUKURI TAMAISHI AMETSUCHI WA ITSUMADE YAMI NI TOZASARU BESHIYAWA
皇神の 造り賜ひし天地は いつまで闇に閉ざさるべしやは
311 DAIKÔMYÔ SEKAI TO IU WA HINOMOTO NO MIKADO OSAMURU MIYO O IU NARU
大光明 世界といふは日の本の 帝治むる御代をいふなる
312 ONOMO ONOMO YAMATO GOKORO NI TACHIKAERI MAKOTO NO HIKARI NI TAMA TERASE KASHI
おのもおのも 大和心に立還り 真の光に魂照らせかし
313 MOROBITO NO KOKORO NO IWATO HIRAKUREBA KONO YO NO YAMI WA UCHI KIYURU NARI
諸人の 心の岩戸開くれば 此世の闇は打消ゆるなり
314 SUME ÔKAMI ITSUKI OROGAMU KOKORO KOSO IWATO HIRAKESHI HITO NI ZO ARIKERU
皇大神 斎き拝がむ心こそ 岩戸開けし人にぞありける
戒 心(三十三)
315 ÔWASHI WA KAMI NO MIKUNI O ARASANN TO MOROZUME TOGITE NERAI IRU KAMO
大鷲は 神の御国を荒さんと 双爪研ぎて狙ひゐるかも
316 YAGATE KON KUNI NO NAYAMI WA YUME NI DAMO OMOWANU SUSAMAJIKI MONO NI ARINAN
やがて来む 国の悩みは夢にだも 思はぬ凄さまじきものにありなん
317 IKANARAN NAYAMI TURUTOMO SONAE AREBA FUTAMEKI SAWAGU KOTOSHI ARAJINA
如何ならん 悩み来るとも備あれば ふためき騒ぐ事しあらじな
318 CHIHAYABURU KAMI NO MIKUNI O ARASAN TO NAGAKI YO NERAERU MAGATSUKAMI DOMO
千早振 神の美国を荒さんと 長き世狙へる曲津神共
319 KUNIBITIO YO KOKORO YURUMENA ADAGUNI NO TORIFUNE ÔZORA MAU YAMO SHIREZU
国人よ 心ゆるめな敵国の 鳥船大空舞ふやも知れず
320 KAZU SHIRENU ADA NO TORIFUNE SORA ÔUMO KATAKI SONAE WA KONOHA TOYASEN
数知れぬ 敵の鳥船空蔽ふも 固き備は木の葉とやせん
321 UMI RIKU NI SORA NI ADABITO SEMEKU TOMO HARAWADE OKAN YAMATO ONOKO WA
海に陸に 空に仇人征めくとも 払はでおかん大和男の子は
人 の運命(三十四)
322 MI MO TAMA MO SUMI KIYOMARISHI HITO NI SHITE NAYAMI NO TOKI MO YASUKU KOENAN
身も魂も 澄み清まりし人にして 悩の時も安く越えなん
323 MONO NO YOKU HODOHODO NI SEYO KOEGATAKI NAYAMI KIYUREBA IKANI TOYASEN
物の欲 程ほどにせよ越え難き 悩み来ぬれば如何にとやせん
324 IKANARAN NAYAMI NO YO NIMO UGONAWAJI MAKOTO HITOTSU NO YAMATO ONOKO WA
如何ならん 悩みの世にもうごなはじ 誠一つの大和男の子は
325 SHÛCHAKU TO KIRINAKI YOKU NO SHIGARAMI NI MI MO TAMASHII MO HOROBI YUKURAN
執着と 限りなき欲の■〔柵〕に 身も魂も滅びゆくらん
326 YO NO HITO NO OMOI YORAJINA IKUCHITOSE NO TSUMI YA KEGARE O KIYOMU TO IU KOTO
世の人の 思ひもよらじな幾千年の 罪や穢を浄むとふ事
327 HAKANAKI WA ASU OMO SHIRANU SADAME MOTSU HITO NO KIRINAKI YOKU NI KOSO ARE
儚なきは 明日をも知らぬ運命もつ 人の限りなき欲にこそあれ
328 TADA WAGAMI YOKARE NO KOKORO NI TORAWARETE HOROBI NO TANE O MAKU HITO ZO USHI
唯我身 よかれの心に捉はれて 滅びの種を播く人ぞ憂し
覚 醒(三十五)
329 TADANARANU YO TOWA NARIKERI ATARASHIKI TARU MIYO UMI NO NAYAMI NARUKAMO
ただならぬ 世とはなりけり新しき 足御代生みの悩なるかも
330 GAKU NOMI NI TAYORISHI KOTO NO HAKANASA O YOBITO SATORAN TOKI WA KI NI KERU
学のみに 頼りし事のはかなさを 世人悟らん時は来にける
331 CHIKAMI KURU TADASHIKI MIYO O SHIRAZU SHITE MAGAGOTO IMADA TAKUMU AWARESA
近み来る 正しき御代を知らずして 曲事未だ企む哀れさ
332 AYAMARERU OSHIE YA MICHI NI KIZUKAZUBA YAGATE HOROBIN KAMI NO SABAKI NI
誤れる 教や道に気付かずば やがて滅びん神の審判に
333 IKU CHITOSE KAKARITE MICHI O KURUWASESHI MAGATSU HOROBURU TOKI WA KI NI KERI
幾千歳 かかりて道を狂はせし 曲津滅ぶる時は来にけり
334 AYAUKI WA MAGA NO TORIKO NI NARI NAGARA IMADA MEZAMENU HITO NO YUKUSUE
危きは 曲の俘虜になりながら 未だ目覚めぬ人の行末
建 国祭(三十六) 昭和十一年二月十一日
335 KASHIKOSHI YA WAGA HINOMOTO NO ISHIZUE O KATAME TAMAISHI JINMU TAITEI
畏こしや 我日の本の礎を 固め給ひし神武大帝
336 AMATERASU SUME ÔMIKAMI NO MIKOTONORI NI SAKAE HATENAKI HIOMOTO NO KUNI
天照す 皇大神の神勅に 栄え果てなき日の本の国
337 AMETSUCHI TO TOMO NI KIWAMARI NAKI KUNI TO NORASE TAMAISHI MIKOTO TÔTOKI
天壌と 共に窮り無き国と 宣らせ給ひし神言尊き 
338 CHIHAYAFURU KAMI NO MISUE NO ÔKIMI O AOGI ITADAKU KUNITAMI NO SACHI
千早振 神の御裔の大君を 仰ぎ戴く国民の幸
339 TAMASHIKI NO MIYAKO MO MURA MO KOTOHOGAN KUNI NO HAJIME NO KYÔ NO YOKI HI O
玉敷の 都も鄙も寿がん 国の肇めの今日の吉き日を
340 CHIYOROZU NO KUNI WA AREDOMO IKKEI NO KIMI SHIROSHIMESU KUNI TOTE WA NAKI
千万の 邦はあれども一系の 君知召す国とてはなき
341 KIMIGAYO WA CHIYO NI YACHIYO NI SAKAE NAN AMATSU MIOYA NO MAMORI ARISEBA
君ケ代は 千代に八千代に栄えなん 天津御祖の守りありせば
342 AMATSUKAMI KUNITSUKAMI NADO YAOYOROZU KAMI MO HOGINAN KYÔ NO MIMATSURI
天津神 国津神等八百万 神も祝ぎなん今日の御祭 
343 SHIRAUME MO NIOI SOME KEN ASAHARU NO KYÔ NO MEDETASA KYÔ NO URESHISA
白梅も 匂ひ初めけむ浅春の 今日の芽出度さ今日の嬉しさ
344 SAKUKUSHIRO ISO SUZUGAWA NO MINAMOTO YU NAGARE TSUKISENU KAMI NO OSUKUNI
さくくしろ 五十鈴川の源ゆ 流尽きせぬ神の食国
345 HARU GASUMI TANABIKI SOMETE MATSU AOKI ÔUCHIYAMA O AOGI UTAWAN
春霞 靉きそめて松青き 大内山を仰ぎ歌はん
ハ ルマゲドンの戦(三十七) 昭和十一年四月一日
346 IYAHATE NO YO NO TATAKAI NO OSOROSHI MO HARUMAGEDON TO YOHANE IIKERU
いやはての 世の戦の恐ろしも ハルマゲドンとヨハネいひける
347 NAGAKIYO NO TAKUMI O KOKO NI TOGEN TOTE FURUI SUSABURU YASO MAGATSU KAMI
永き世の 企みを爰に遂げんとて 奮ひ荒ぶる八十曲津神
348 ÔYASHIMA TE NI OSAMEN TO IKUCHITOSE TAKUMISHI MAGA NO HOROBURU TOKI KINU
大八洲 手に収めんと幾千年 企みし曲の亡ぶる時来ぬ
349 ÔWASHI WA YAMATO SHIMANE O ARASAN TO TSUME TOGERU NARI KOKORO YURUSUNA
大鷲は 大和島根を荒さんと 爪研げるなり心許すな
350 HITO NO YO NO NAGAKI REKISHI NI SAEMO NAKI ÔKI TATAKAI YAGATE ARINAN
人の世の 長き歴史にさへもなき 大き戦やがてありなん
351 KAMI KATSUKA MAGATSU KATANKA IYAHATE NO YO NO ARASOI NO OSOROSHIKI KAMO
神勝つか 曲津勝たむかいやはての 世の争の恐ろしきかも
352 IKANARAN IKUSA ARITOTE MI MO TAMA MO KIYOMISHI HITO WA KOKORO HIRANARI
如何ならむ 戦ありとて身も魂も 清みし人は心平らなり
353 TADASHIKI TO KAMI NI SOMUKISHI HITOBITO NO HOROBURU TOKI NO ONOZUKARA NARU
正しきと 神とに背きし人々の 滅ぶる時の自らなる
354 AMARINIMO KEGARE HATETARU KARATAMA WAHOROBUNARIKERI NORI NI ARISEBA
あまりにも 汚れ果てたる身体は 滅ぶなりけり則にありせば
The Crystal World (38), March 23, 1936
水晶世界 (Suishô Sekai)
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355 KÔMYÔ NO SEKAI TO IU WA KEGARE TARU IYASHIKI HITO NO NAKI YO IU NARU
光明の 世界といふは汚れたる 卑しき人のなき世いふなる
The world of divine / Light is an age where / There are no ignoble / Individuals, no / Impure persons.
356 SUMEKAMI WA AMETSUCHI MOMO O SUMI KIYOME KÔMYÔ SEKAI O HIRAKASEMASU RAN
皇神は 天地諸を澄み清め 光明世界を開かせますらむ
God will / Clear and clean / All on earth and / In heaven to start / The world of divine light.
357 SUISHÔ SEKAI UCHI TATEN TOTE SUMEKAMI WAAMETSUCHI MOMO O KIYOMEMASU RAN
水晶世界 打樹てんとて皇神は 天地諸を浄めますらむ
To construct a / Crystal world, / God will cleanse / Everything in / Heaven and on earth.
358 YO NO KEGARE KIYOMETE MOMO NO KURUI TAME KAKUSHITE SUISHÔ SEKAI WA KINU RAN
世の穢 浄めて諸の狂ひ矯め かくして水晶世界は来ぬらむ
To purify the / Impurities of the world, / To straighten out the madness, / Confusion of all, / Is coming the crystal world.
359 YOKI HITO NO YOROKOBI ASHIKI HITO NAGEKU TADASHIKI MIYO NO KURU ZO URESHIKI
善き人の 喜び悪しき人歎く 正しき御代の来るぞ嬉しき
Happiness is / The coming of / The just world where / The evil lament and / The good rejoice.
360 MAGAKAMI WA YO NO KOTOGOTO O KURUWASESHI MO KAMI WA MAKOTO NO MOTO NI KAESAN
曲神は 世の悉を狂はせしも 神は真の元に還さん
Though the evil forces / May confuse / Completely this world, / God will restore the / True base and basis to all.
 
Although evil spirits / Have upset everything in the world, / God will bring it back / To the original condition that is / No more or less than truth itself.
Mar.21.2010 by taki
361 CHIRI HODO NO TSUMI YA KEGARE MO KAKUSARE NU MIYO O SUISHÔ SEKAI TO IU NARU
塵程の 罪や穢も匿されぬ 御代を水晶世界といふなる
The age in which / Cannot be hidden / Sins and impurities / That have gathered like dust / Is called the crystal world.
362 KUMO HITOTSU KAKUSU YOSHI NAKI ÔZORA WA SUISHÔ SEKAI NO SUGATA NARU KAMO
雲一つ 隠すよしなき大空は 水晶世界の姿なるかも
The sky in which / Not even one cloud / May hide is how / The crystal world / Will look.
363 ITATSUKI NO ARU WA KOKORO NI KUMORI ARU SHIRUSHI NARISEBA HAJIYO YO NO HITO
いたつきの あるは心に曇ある しるしなりせば恥ぢよ世の人
People of the world! / Do feel shame that / Sickness is proof that / There are clouds / On the heart.
364 MURAKIMO NO KOKORO NO KEGARE KAKUSANN TO SUREDO YAMAI TO ARURU HAKANASA
村肝の 心の汚れかくさんと すれど病と現るる儚なさ
How ephemeral that the / Individual who tries to / Hide the stains on the heart, / Find that they / Appear as sickness.
365 SUISHÔ NO GOTO SUMI KIRERU KOKORO MOTSU HITO HA TOKIJIKU SUKOYAKA NARIKERU
水晶の 如澄み切れる心もつ 人は非時健かなりける
Those with / Hearts clear as / Crystal in / All seasons will be / Sound in health.
366 ITATSUKI NI KAKARU WA KURORI NO KASANARERU SHIRUSHI NARIKERI KOKORO SEYO KASHI
病きに 罹るは曇の重なれる しるしなりけり心せよかし
Be aware that / Becoming sick is / Proof of the great / Amount of clouds that / Have accumulated.