1935
 
    東方の光 1 S10. 1.23    東方光
ひさかたの あまつみかみはとうほうの ひかりとなりてあれましにけり
久方の 天津御神は東方の 光となりて現れましにけり
    東方の光 1 S10. 1.23    東方光
とうほうの ひかりといえどかんのんの ぐせのちからのことにぞありける
東方の 光といへど観音の 救世の力の事にぞありける
    東方の光 1 S10. 1.23    東方光
みちとせを まちしかいありひんがしの ひかりはいましのぼらんとすも
三千年を 待ちし甲斐あり東の 光は今し昇らんとすも
    東方の光 1 S10. 1.23    東方光
ずいうんの たなびくそらにかくかくと かがやきいずるとうほうこうかも
瑞雲の 靉く空に赫々と 輝きいづる東方光かも
    東方の光 1 S10. 1.23    東方光
とうほうの ひかりはとうほうひのもとの くによりいずるさだめなりけり
東方の 光は東方日の本の 国より出づる神定なりけり
    紫苑会和歌 3 S10. 1.**    朝 日
めざむれば あさひうらうらさしそいて しろきしょうじのまばゆかりけり
眼醒むれば 朝日うらうらさしそひて 白き障子の眩ゆかりけり
    紫苑会和歌 3 S10. 1.**    雑 詠
ひとのみち ふめばやすかりやすからぬは ひとたるみちをふまでありけり
人の道 ふめば安かり安からぬは 人たる道をふまでありけり
    歌会即詠 3 S10. 1.**    初詣で
がんちょうや よよぎのみやにもうでくる ひとのおもてのつつましきかも
元朝や 代々木の宮に詣でくる 人の面のつつましきかも
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
さんぜんせかい たてなおさんとかしこくも せんじゅかんのんとあれましにける
三千世界 立直さむと畏くも 千手観音と現れましにける
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
じゆうむげ せんじゅはおろかまんおくの みてさしのべてすくいますきみ
自由無碍 千手はおろか万億の 御手さしのべて救ひます貴美
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
せんのみてに ぶっかをさずけせんのみめに ひかりめぐもうせそんとうとき
千の御手に 仏果を授け千の御眼に 光恵まふ世尊貴き

    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
たらちねの ははのちぶさをしたうがに よびとすがらんせんのたまてに
垂乳根の 母の乳房を慕ふがに 世人すがらん千の玉手に
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
かしこくも せんじゅのみてをさしのべて さんがいばんれいすくうみほとけ
畏くも 千手の御掌をさしのべて 三界万霊救ふ御仏
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
せんようの みてのちからにまがかみも せそんのみまえにぬかずくなるらん
千様の 御手の力に曲神も 世尊の御前に額くなるらむ
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
いとふかき なぞをひめたるかんのんの せんじゅのみてはひらかれましける
いと深き 謎を秘めたる観音の 千手の御掌は開かれましける
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
せんのみてに もるるはあらじうつしよに ありとしあらゆるもののいのちは
千の御手に 漏るるはあらじ現世に ありとしあらゆるものの命は
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
しんらばんしょう よのことごとにけじめなく じしょいをたまうせんじゅかんのん
森羅万象 世のことごとにけぢめなく 地〔時〕所位を賜ふ千手観音
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
さしのぶる せんじゅのみてにもれもなく あめつちももはすくわれゆくなり
さしのぶる 千種の御手に漏れもなく 天地ももは救はれゆくなり
    光明世界 1 S10. 2. 4    千手観音
とうほうの ひかりまくばるせんのみてに とこよのやみはうちはれにける
東方の 光間配る千の御手に 常世の暗はうち晴れにける
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
いとたかき おんみにありていとひくき ぼさつのみなにすくいますかも
いと高き 御身にありていと低き 菩薩の御名に救ひますかも
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
てんかいの しびのあるじにましませど このどすくいにあもりましける
天界の 紫微の主に座せど 此土救ひに天降りましける
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
とめるものになみだをあたえ とぼしきものをゆたにめぐもう かんぜおんかも
富める者に涙を与へ 乏しき者を豊に恵まふ 観世音かも
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
やおよろず かみもほとけもよろこびて まつろうほうざにのりますかんのん
八百万 神も仏も喜びて 服らふ宝座に乗ります観音
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
えすがたと たがおもうらんさながらに いけますごとききみがほほえみ
絵姿と 誰が思ふらん宛らに 生けます如き貴美がほほゑみ
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
おうごんは ぶっしつのせいなりかんのんの たまのおんみはこがねなりける
黄金は 物質の精なり観音の 玉の御身は黄金なりける
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
おうごんの おんみのかんのんいつきなば ぶっしつゆたかによりつどうなり
黄金の 御身の観音斎きなば 物質豊に寄り集ふなり
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
みおもてを あしたゆうべにあおぎます ごとになやみはきえてゆくなり
御面を 朝夕べに仰ぎます 毎に悩みは消えてゆくなり
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
たらちねの ははにもましてなつかしく うちあおぐかなきみがみおもて
垂乳根の 母にもまして懐しく 打仰ぐかな貴美が御面
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
いかならん いたつきとてもねんずれば とくいやしますかんぜおんかも
如何ならむ 病気とても念ずれば 疾く癒します観世音かも
    光明世界 1 S10. 2. 4    観音下生
かんぜおん いつきまつりしときよりぞ わがいえぬちははるのごとしも
観世音 斎き奉りし時よりぞ わが家ぬちは春のごとしも
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
うばたまの やみはれにけりかんのんの ぐせのみひかりかがやきそめて
烏羽玉の 闇はれにけり観音の 救世の御光かがやき初めて
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
かんぜおん ぼさつとねんずたまゆらに このみこのたまよみがえりけり
観世音 菩薩と念ずたまゆらに 此身此魂甦りけり
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
しらぬまに すくわれにけりかんのんの まことのみこえわれききてより
知らぬ間に 救はれにけり観音の 真の御声吾聴きてより
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
まんがんの ふみよまずともねんずれば まことのちえをたまうかんのん
万巻の 書籍読まずとも念ずれば 真の知慧を賜ふ観音
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
ほうにそれず のりにかないてとみさかゆ みちはかんのんぎょうにありける
法に外れず 教にかなひて富栄ゆ 道は観音行にありける
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
やおよろず かみもしょぜんもてんにんも みなかんのんのあらわれにぞある
八百万 神も諸善も天人も 悉観音の現れにぞある
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
いとたかき みくらをあとにあもりまし かんのんりきもてちをきよむきみ
いと高き 御座を後に天降りまし 観音力もて地を浄む貴美
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
おもいきや しずのおのこをうつそみに やどかりたまうかんのんかしこし
思ひきや 賎の男の子の現身に 宿かり給ふ観音畏し
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
めっぽうの よをすくいますみちからは かんのんりきよりほかなかりけり
滅法の 世を救ひます御力は 観音力より外なかりけり
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
たいぼうの メシヤはあれぬけいしょうを ひたうちならしよびとさまさん
待望の 救主は現れぬ警鐘を ひた打鳴らし世人醒さん
    光明世界 1 S10. 2. 4    救世の光
おおいなる ひかりとねつをもれもなく ゆたかにめぐまうかんのんのきみ
大いなる 光と熱を漏れも無く 豊に恵まふ観音の救主
    東方の光 2 S10. 2. 5    東方光
とうほうの ひかりのいでてばんかいの やみのとばりはひらかれにける
東方の 光の出でて万界の 闇の帳は開かれにける
    東方の光 2 S10. 2. 5    東方光
さしのぶる ちぐさのみてにもれもなく あめつちももはすくわれゆくなり
さし伸ぶる 千種の御手にもれもなく 天地ももは救はれゆくなり
    東方の光 2 S10. 2. 5    東方光
せいほうの ぶんめいただしとこしへに さかゆるひがしのみちたつるかも
西方の 文明釐し永遠に 栄ゆる東の道樹つるかも
    東方の光 2 S10. 2. 5    東方光
みかえるも めしやもえほばもかんのんの おうしんけそうのみなにありける
ミカエルも メシヤもエホバも観音の 応身化相の御名にありける
    東方の光 2 S10. 2. 5    東方光
やまいなく ひんなくあらそいなきみよを うみたまわんといづのめのかみ
病なく 貧なく争なき御代を 生み給はんと伊都能売之神
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
ふゆがれの やなぎそよがずほりばたは ただいたずらにじどうしゃゆきかう
冬枯の 柳そよがず濠端は ただ徒らに自動車往き交ふ
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
しもやけの なんてんのはがさにわべの あかるきもののひとつとなりけり
霜焼の 南天の葉が小庭辺の 明るきものの一つとなりけり
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
はつうまの たいこのおとかこがらしに とぎれとぎれにうちまじりくも
初午の 太鼓の音か木枯に とぎれとぎれに打ち交りくも
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
こうばいを ひとはちかいてえんがわに おけばさすひにはるのほのめく
紅梅を 一鉢購ひて縁側に 置けばさす陽に春のほのめく
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
どんよりと ふゆぐもりするそらのした みるとてもなくわたりどりめにいりぬ
どんよりと 冬曇りする空の下 見るとてもなく渡り鳥目にいりぬ
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
いずらよりか からすのいちわあふれきて はろかにいきぬきさらぎのゆう
いづらよりか 鴉の一羽あふれきて はろかに行きぬ如月の夕
    紫苑 1号 S10. 2.11    春未だし
とこいけの まつのえこけにみやまじの うかぶがほどのしずけさのごご
床生けの 松の枝苔に深山路の うかぶがほどの静けさの午後
“Untitled”
Aster (Shion), Issue 1, February 11, 1935
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UTSURI YUKU NO NANZO HAYAKIYA WAGA SADAME HITOTSUKI TARAZU NI KAKU MO NARISHI KA
うつりゆくの 何ぞ速きやわが運命 一月足らずにかくもなりしか
My destiny, in / Not even a month / How quickly affairs / And matters / Do change!

OMOU KOTO IENU YOWASA NO MADA ARUKA GANNKA NO KARE NI II YODOMI TSUTSU
思うこと 言えぬ弱さのまだあるか 目下の彼にいひよどみつつ
It seems still I am not / Strong enough to say / What I think; continue I / Hesitating to tell / The guy before my very eyes.

SUKUWARETE URESHIMU KARE NO YOKOGAO O MITSUTSU WAGA MUNE NI SEMARU MONO ARI
救はれて 嬉しむ彼の横顔を 見つつ吾胸にせまるものあり
Beholding the profile / Of the happiness / Of the guy who / Has been saved, / Touched is my heart.
 
KINZAN NO SAIKUTSU NADO O KATARI IRU KARE NO SUGATA NO ITAITASHISA YO
金山の 採掘などを語りゐる 彼の姿のいたいたしさよ
Pitiable is his demeanor / As he discusses / Excavating operations / Of the gold mine / And other affairs.

HOKAHOKA TO TOKONUCHI NI ARU KOKOROYOSA SANJAKU SAKI NI ASA NO HI SASERU
ほかほかと 床ぬちにある快よさ 三尺先に朝の陽させる
Pleasantness emanates from / The floor as it begins to / Feel comfortably warm; / The rays of the morning / Sun shine three feet ahead.

SHIROKI MONO O SHIROSHI TO IENU NARE NO KUSE SABISHI KARAME YA TSUNE NI KOKORO WA
白きものを 白しと言えぬ汝の癖 淋しからめや常に心は
How desolated I / Always feel in my heart— / Your propensity not to / Be able to simply / State that white is white.
 
KOKORO OKENU HITO NI KAKOMARE FUYU NO YO O KATARI AI TSUGURU ATATAKASA KAMO
心おけぬ 人にかこまれ冬の夜を 語り合ひつぐるあたたかさかも
With warmth and / Friendliness, surrounded / By those with whom I can be / Frank, exchange continues / Throughout the winter night.
 
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の月
おおぞらの そこいにふゆのつきさえて でんせんいくすじしもにひかれる
大空の 底ひに冬の月冴えて 電線いくすぢ霜に光れる
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の月
くろぐろと もののけのごとしかんげつの したびにひとつおおきびるたてり
黒ぐろと 物の怪のごとし寒月の 下びに一つ大きビル立てり
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の月
ひゅうひゅうと かぜなりすぐるよるなりき かんげつしろくおおうちやまくろし
ひゆうひゆうと 風鳴りすぐる夜なりき 寒月白く大内山黒し
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の月
うなばらの そこいはかくもふゆがれの はやしにつきのひかりただよい
海原の 底はかくもや冬枯の 林に月の光ただよひ
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の月
ぎんばんは しものおかなれやつきはいま むさしのがはらつめたくてらす
銀盤は 霜の丘なれや月は今 武蔵野ケ原つめたく照らす
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の月
にびいろに ぬりつぶされしふゆのよの つきてるしたにねむるまちまち
鈍色に 塗りつぶされし冬の夜の 月照る下に眠る街々
    紫苑 1号 S10. 2.11    女
おみななれ いかにけわいをこらすとて うらさびしけれほほえみのなく
女汝 いかに化粧をこらすとて うら淋しけれ微笑のなく
    紫苑 1号 S10. 2.11    女
ほほえみは おみなのいのちかもいつもかも おみなにあえばしかおもいける
微笑は 女の命かもいつもかも 女に会へばしか思ひける
    紫苑 1号 S10. 2.11    女
おみなありき としわかくしてうつくしく いなかへかえりぬいまいかならん
女ありき 年若くして美しく 田舎へ帰りぬ今如何ならむ
    紫苑 1号 S10. 2.11    女 指圧療法の時
ふくよかな ももめのまえにありはっとして しょくぎょういしきわれとりかえす
ふくよかな 股目の前にありハットして 職業意識吾とりかへす
    紫苑 1号 S10. 2.11    女
ながしめに ひとみるくせのかのじょなりき みをあやまるはかかるおんなや
ながしめに 人見る癖の彼女なりき 身を過るはかかる女や
紫苑会和歌 第1回 2首 S 9.11.**
    紫苑 1号 S10. 2.11    晩 秋
ゆうばえの ひかりのなかをむらむらと からすわたりてあきびくれけり
夕映の 光の中をむらむらと 鴉渡りて秋日暮れけり
    紫苑 1号 S10. 2.11    雑 詠
わがために もろもろつくすひとおもう ときはこころもあかるかりけり
わが為に もろもろ尽す人思ふ 時は心も明るかりけり
紫苑会和歌 第2回 2首 S 9.12.**
    紫苑 1号 S10. 2.11    野 分
むらがらす のわきにあふられどよみける ゆうべのそらにきえにけるかも
むら鴉 野分にあふられどよみける 夕べの空に消えにけるかも
    紫苑 1号 S10. 2.11    雑 詠
くうそうに ひとしきのぞみじっそうと いままなかいにあれんとすなり
空想に 等しきのぞみ実相と 今まなかひに現れんとすなり
歌会即詠 第1回 1首 S 9.11.**
    紫苑 1号 S10. 2.11    秋の風
ためしなき こめのふさくにたみぐさは なえんとすなりあきかぜさむけく
ためしなき 米の不作に民草は 萎えんとすなり秋風さむけく
歌会即詠 第2回 1首 S 9.12.**
    紫苑 1号 S10. 2.11    冬の夜
かくふみは いまだおわらずさよふけて ひおけにひのけつきなんとすも
書く文は いまだ終らず小夜ふけて 火桶に火の気尽きなんとすも
    東方の光 3 S10. 2.23    東方光
ひのひかり つきのせいれいここにこり ひがしのひかりとあらわれにけり
日の光 月の精霊茲に凝り 東の光と顕はれにけり
    東方の光 3 S10. 2.23    東方光
とうかいの ふようのみねにときまちし このはなひめはかんのんなりける
東海の 芙蓉の峰に時待ちし 兄の花姫は観音なりける
    東方の光 3 S10. 2.23    東方光
せいほうは あみだのくになりとうほうは せいかんのんのれんげだいなる
西方は 阿弥陀の国なり東方は 聖観音の蓮華台なる
    東方の光 3 S10. 2.23    東方光
おもいきや えすきりすとのさいりんは せいかんのんのあれますことなる
思ひきや エスキリストの再臨は 聖観音の現れますことなる
    東方の光 3 S10. 2.23    東方光
しゃくそんも いえすもしらぬけいりんを おんてにひめていづのめのかみ
釈尊も イエスも知らぬ経綸を 御手に秘めて伊都能売の神
    紫苑会和歌 4 S10. 2.**    春立つ
はるはまず ひとのこころにたちそむか きのうとおなじかんぷうふけど
春は先づ 人の心に立ちそむか 昨日と同じ寒風ふけど
    紫苑会和歌 4 S10. 2.**    雑 詠
かたはりて ものいうくせのかれなりき そのかれいまはおみなのごとかり
肩はりて ものいふ癖の彼なりき 其彼今は女の如かり
    歌会即詠 4 S10.**.**    南 天
じゅうばこの ふたをめくるやせきはんの えになんてんのしもにやけしは
重箱の 蓋をめくるや赤飯の 上に南天の霜に焼けし葉
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
ひさかたの あまつみかみはとうほうの ひかりとなりてあれましにけり
久方の 天津御神は東方の 光となりて現れましにけり
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
とうほうの ひかりといえどかんのんの ぐせのちからのことにぞありける
東方の 光といへど観音の 救世の力の事にぞありける
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
みちとせを まちしかいありひんがしの ひかりはいましのぼらんとすも
三千年を 待ちし甲斐あり東の 光は今し昇らんとすも
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
ずいうんの たなびくそらにかくかくと かがやきいずるとうほうこうかも
瑞雲の 靉く空に赫赫と 輝きいづる東方光かも
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
とうほうの ひかりはとうほうひのもとの くによりいずるさだめなりけり
東方の 光は東方日の本の 国より出づる神定なりけり
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
いそのかみ ふるきよすでにとうほうの ひかりのことのはとなえられける
石の上 古き世已に東方の 光の言の葉唱へられける
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
おうごんの ひかりみにあびとうほうの くによりいずるメシヤかんのん
黄金の 光身に浴び東方の 国よりいづる救世主観音
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
あまつひの たまのかむりにつきのたち みこしにはかすきみのけだかさ
天津日の 玉の冠に月の太刀 御腰に佩かす貴美の崇高さ
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
むらさきの くもまにきらめくあさつひは とうほうこうのすがたなるらん
紫の 雲間にきらめく朝津日は 東方光の姿なるらむ
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
みかえるも めしやもえほばもかんのんの おうしんけそうのみなにありけり
ミカエルも メシヤもエホバも観音の 応身化相の御名にありけり
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
せいほうの ぶんめいただしとことわに さかゆるひがしのみちたつるなり
西方の 文明釐し永遠に 栄ゆる東の道樹つるなり
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
ひのひかり つきのせいれいここにこり ひがしのひかりとあらわれにけり
日の光 月の精霊茲に凝り 東の光と顕はれにけり
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
ゆきもどり ならぬとどめのよをすくう ちからはうつそみのかんのんなりける
往き戻り ならぬ艮の世を救ふ 力は現身の観音なりける
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
つきとひの かんむりいただきにょいのたま くがねのぼうをみてにあもらす
月と日の 冠頂き如意の珠 黄金の棒を御手に天降らす
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
まちのぞむ ひかりのぬしはつきとひの けんいをおわすかんのんなりける
待ち望む 光の主は月と日の 権威を負はす観音なりける
    光明世界 2 S10. 3. 4    東方の光
つきもほしも かげをひそめてむかうらん ひがしのそらにいでしひのかみ
月も星も 光をひそめて迎ふらむ 東の空に出でし日の神
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
とうほうの ひかりのいでてばんかいの やみのとばりはひらかれにけり
東方の 光の出でて万界の 闇の帳は開かれにけり
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
よのひじり とくよしもなきひめごとを あかすかんのんのむげのみひかり
世の聖 解くよしもなき秘事を 明す観音の無碍の御光
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
かんのんの みょうちのかぎにそこふかき よろずのなぞはうちひらかれん
観音の 妙智の鍵に底ふかき 万の謎は打ちひらかれむ
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
みちとせの かたきいわともかんのんの おんてのふれてひらかれにける
三千年の 固き岩戸も観音の 御手のふれて開かれにける
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
あめつちの もものじっそうめにうつり まよいのくものはるるうれしさ
天地の ももの実相眼にうつり 迷ひの雲の晴るるうれしさ
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
よしやよし はちまんよんせんのきょうもんを みなそらんずもまよいははれじ
よしやよし 八万四千の経文を みな諳んずも迷ひは霽れじ
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
すめかみは ときみつるまであまのとを ひらくみかぎはひめおかれませり
皇神は 時満つるまで天の扉を 開く御鍵は秘め置かれませり
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
しゃくそんも いえすもしらぬけいりんを おんてにひめていづのめのかみ
釈尊も イエスも知らぬ経綸を 御手に秘めて伊都能売の神
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
たちまよう さぎりはらしてひんがしの みそらにのぼるあまつひのかげ
立ち迷ふ さ霧晴らして東の 御空にのぼる天津日の光
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
おおぞらに かがやくつきとひのかげは せいかんのんのおんめなるらん
大空に 輝く月と日の光は 聖観音の御眼なるらむ
    光明世界 2 S10. 3. 4    天地開明
せいほうの よろずのおしえもとうほうの ひかりのいでてあきらかとならん
西方の 万の教も東方の 光のいでて明らかとならむ
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
せつぶんの よにやらわれしうしとらの こんじんふたたびあれますめでたさ
節分の 夜に退はれし艮の 金神復び現れますめでたさ
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
うしとらの くにうしとらのみやこより かんのんのみなもていづのおおかみ
艮の 国艮の都より 観音の御名もて厳の大神
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
あめつちの とはのさかえもこんじんの いづのみたまのたまものなりける
天地の 永遠の栄えも金神の 厳の御霊の賜なりける
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
たいぞうかい いでますみろくをひたすらに またれたまいしとこたちのかみ
胎蔵界 いでますミロクをひたすらに 待たせ給ひし常立の神
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
こんごうかいに みろくげしょうをまたされし かみはきもんのこんじんなりける
金剛界に 弥勒下生を待たされし 神は鬼門の金神なりける
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
たいぞうの みろくあれましぶっせつの よろずのなぞはとけそめにけり
胎蔵の ミロク生れまし仏説の よろづの謎は解け初めにけり
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
かんぜおん ふるうちからはうしとらの かみのこんごうりきにぞありける
観世音 揮ふ力は艮の 神の金剛力にぞありける
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
あめつちを ささゆるこんごうりきひそめ よのうしとらにかくろいしかみ
天地を 支ゆる金剛力潜め 世の艮にかくろひし神
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
ぶっかいに かんのんとなりしんかいに おおくにとこたちのかみとあれませり
仏界に 観音となり神界に 大国常立の神と現れませり
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
とうかいの ふようのみねにときまちし このはなひめはかんのんなりける
東海の 芙蓉の峰に時待ちし 兄の花姫は観音なりける
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
よのみだれ たたすちからはうしとらの かみよりほかになきぞかしこし
世の乱れ 断たす力は艮の 神より外になきぞ賢こし
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
いかならん つみもゆるさせいかならん つみもとがむるいづのおおかみ
如何ならむ 罪も赦させ如何ならむ 罪も尤むる厳の大神
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
かみのよに りっぽうかたくまもられし いさおはとわによにかおるらん
神の代に 律法厳く守られし 勲は永遠に世に香るらむ
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
とこたちの かみのあがないなかりせば このあめつちはほろびしならめ
常立の 神の贖なかりせば 此天地は滅びしならめ
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
うしとらに かくろいしかどかんのんと けげんしうずのたねまかりけり
艮に かくろひしかど観音と 化現し珍の種蒔かれたり
    光明世界 2 S10. 3. 4    節 分
あずさゆみ はるたちそめてこのはなの かおりはよものくににあまねし
梓弓 春立ち初めて兄の花の 香りは四方の国にあまねし

    紫苑会和歌 5 S10. 3.**    初 午
みだれくる たいこのおとにきょうはしも はつうまなりとふとおもいけり
みだれくる 太鼓の音に今日はしも 初午なりとふと思ひけり
    紫苑会和歌 5 S10. 3.**    雑 詠
こうみょうに じゅうするひとのことたまは いとこころよきひびきありけり
光明に 住する人の言霊は いと快きひびきありけり
    歌会即詠 5 S10. 3.**    春の水
つりびとは うきにこころをとられおり ながるともなきはるのみぞかわ
釣人は 浮子に心をとられをり 流るともなき春の溝川
    東方の光 5 S10. 4. 8    東方光
かんぜおん ぼさつとねんずたまゆらに このみこのたまよみがえりけり
観世音 菩薩と念ずたまゆらに 此身この魂甦りけり
    東方の光 5 S10. 4. 8    東方光
まんがんの ふみよまずともねんずれば まことのちえをたまうかんのん
万巻の 書籍読まずとも念ずれば 真の智慧を賜ふ観音
    東方の光 5 S10. 4. 8    東方光
よしやよし はちまんよんせんのきょうもんを そらんずとてもまよいははれじ
よしやよし 八万四千の経文を 空〔諳〕んずとても迷ひは霽れじ
    東方の光 5 S10. 4. 8    東方光
めっぽうの よをすくいますみちからは かんのんりきよりほかなかりける
滅法の 世を救ひます御力は 観音力より外なかりける
    東方の光 5 S10. 4. 8    東方光
おおぞらに かがやくつきとひのかげは せいかんのんのおんめなるらん
大空に 輝く月と日の光は 聖観音の御眼なるらむ
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
あたらしき みどりはあめにさえかえり ぬれはゆるなりほりのなだりに
新しき 緑は雨に冴えかへり 濡れ映ゆるなり濠のなだりに
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
うららけき ひすじにうごのくさのはら みどりさやかにもえかぎろえる
うららけき 日条に雨後の草野原 緑さやかに萌えかぎろへる
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
くさのほは つゆしとどにてちろちろと うごのつちみぞまだせせらげる
草の穂は 露しとどにてちろちろと 雨後の土溝未だせせらげる
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
したしもよ やなぎわかばのあさみどり いけにしだれてしずかなるあさ
したしもよ 柳若葉の浅みどり 池にしだれて静なる朝
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
しとしとと あめふるひなりまどくれば ちんちょうのかのほのにおいくも
しとしとと 雨ふる日なり窓くれば 沈丁の香のほのにほひくも
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
ふりつぐる あめをかこちつくるきゃくの おおきひなりきさくらさきけむ
ふりつぐる 雨をかこちつ来る客の 多き日なりき桜咲きけむ
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
けぶらえる あめのゆうべににじむひを なつかしみつつはるのまちゆく
けぶらへる 雨の夕べに滲む灯を なつかしみつつ春の街ゆく
    紫苑 2号 S10. 4.26    緑
でんせんに ふるえるつゆをうちながめ はるさめのひをうっとうしみつ
電線に ふるへる露をうちながめ 春雨の日をうつたうしみつ
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
おもうこと ひとつひとつがはこびゆく そのたのしさにわれはいまいく
思ふ事 一つ一つが運び行く 其たのしさに吾は今生く
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
いそがしさを このむさがあるわれなりき そをほめそやすひともありけり
忙しさを 好む性ある吾なりき そを称めそやす人もありけり
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
こいすちょう ほどにあらなくもいまいちど あいみまほしくおもうおみなあり
恋すてふ ほどにあらなくも今一度 会ひ見まほしく思ふ女あり
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
わがために すくわれたりといそいそと くるひとらありわがよあかるき
わが為に 救はれたりといそいそと 来る人らあり我世明るき
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
きゃくはみな かえりてしずかなひとときを たばこをふかすくせもたのしき
客はみな 帰りて静な一時を 煙草をふかす癖もたのしき
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
えだぶりの よきかいどうのぼんさいに おりおりこころをやりつつわざとる
枝ぶりの よき海棠の盆栽に をりをり心をやりつつ業とる
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
よせいけし さくらやまぶきとこにみつ せめてもはるをなつかしみけり
よせ活けし 桜山吹床に見つ せめても春を懐しみけり
    紫苑 2号 S10. 4.26    身辺詠
よめなつくし つみきくれたりののかおり まことゆたかにゆうげのたのしさ
嫁菜土筆 摘み来呉れたり野の香り まこと豊かに夕餉のたのしさ
    紫苑 2号 S10. 4.26    彼 等
つまあるが おかしとおもいぬいつもかも せんにんぜんととりすますかれ
妻あるが 可笑しと思ひぬいつもかも 仙人然ととりすます彼
    紫苑 2号 S10. 4.26    彼 等
いささかの ことにもくちをとがらせど あえてにくめぬかれにてありき
いささかの 事にも口をとがらせど 敢て憎めぬ彼にてありき
    紫苑 2号 S10. 4.26    彼 等
うちむかう かれのおもてのほがらさに いわんことどもおしつぶしけり
うち対ふ 彼の面のほがらさに 言はん事ども押しつぶしけり
    紫苑 2号 S10. 4.26    彼 等
かにかくに あかるきよなりわれかこむ ひとのおのおのたらうおもみれば
かにかくに 明るき世なり吾かこむ 人の各々足らふ面見れば
    紫苑 2号 S10. 4.26    彼 等
いまのよに かかるひとらのかくまでに つどうところのたにあるべきや
今の世に かかる人らの斯くまでに 集ふ処の他にあるべきや
    紫苑 2号 S10. 4.26    新 居
うつりすみて いまだなずまぬへやながら そこらみまわしてあたらしきここち
うつり住みて いまだなづまぬ部屋ながら そこら見廻して新しき心地
    紫苑 2号 S10. 4.26    新 居
きゃくあれば ときのおしかりきゃくなくば うらさみしけれこれがひとのこころか
客あれば 時の惜しかり客なくば うらさみしけれこれが人の心か
    紫苑 2号 S10. 4.26    新 居
げんこうや えなどなすべきことおおし このいえにきてはたすべかりけり
原稿や 絵などなすべき事多し 此家に来て果すべかりけり
    紫苑 2号 S10. 4.26    新 居
ささやかな しんきょのへやをみまわしつ いえもちたてのわかきころおもう
ささやかな 新居の部屋を見まはしつ 家持ちたての若き頃おもふ
    紫苑 2号 S10. 4.26    新 居
いっけんの いえをかるさえやすかりぬ いとかんそなるくらしにいるみは
一軒の 家を借るさへ易かりぬ いと簡素なる生活に居る身は
    紫苑会和歌 6 S10. 4.**    新 芽
もろきぎの にいめはつゆにぬれひかり あさのはやしのすがすがしもよ
諸木々の 新芽は露に濡れ光り 朝の林のすがすがしもよ
    紫苑会和歌 6 S10. 4.**    雑 詠
ささやかな いえかりにけりえやうたに いそしまんとてさくらさくころ
ささやかな 家借りにけり絵や歌に いそしまんとて桜咲くころ
    歌会即詠 6 S10. 4.**    春の陽
むらさきの かすみのおくにどんよりと ひかりをかくすはるのごごのひ
むらさきの 霞の奥にどんよりと 光をかくす春の午後の陽
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
いそのかみ ふるきかみよはもろびとの ことぶきひゃくをみなこえにけり
石の上 古き神代は諸人の 寿百をみな越えにけり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
ひとのよわい ひゃくをこえたるかみのよは くすしとうものあらざりにけり
人の齢 百を越えたる神の代は 薬師とふものあらざりにけり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
くすりちょう ものあらわれてひとのよわい みじかくなりしぞうたてかりける
薬てふ もの現はれて人の齢 短かくなりしぞ転てかりける
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
せいほうゆ わたりしいじゅつはひとのちえ がくによりけるかりそめのもの
西方ゆ 渡りし医術は人の智慧 学によりけるかりそめのもの
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
まことなる かみのおしえしいやすすべは やまいのもとをぬぐいさるなり
真なる 神の教へし医す術は 病の因をぬぐひ去るなり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
ひとときの くるしみおさゆれどいたつきを おもからしむるとつくにのすべ
一時の 苦しみ制ゆれど病を 重からしむる外国の医術
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
すこやかに ひといかしゆくことにこそ おおきすくいのちからみゆめり
健かに 人生かしゆく事にこそ 大き救ひの力見ゆめり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
まったきの すくいのみちにたずさわる まめひとにしていたつきあるべき
完きの 救ひの道にたづさはる 信徒にして病あるべき
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
ためしなき ことにこそあれやまいちょう もののねをたつかんのんりきかも
例なき 事にこそあれ病てふ 物の根を絶つ観音力かも
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
まめひとの いかにふゆともやむひとの なきいぶかしのかんのんかいかも
信徒の 如何に増ゆとも病む人の なき訝かしの観音会かも

    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
こころいやし からたまいやしよをいやす せいかんのんはいづのめのかみ
心癒し 肉体癒し世を癒す 聖観音はいづのめの神
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
やむひとの なきよたてんといづのめの かみはみちからふるわせたまえり
病む人の なき世建てむと伊都能売の 神は御力揮はせ給へり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
いたつきに なやむものとくきたれかしと みてひろげますいづのめのかみ
病に 悩む者疾く来れかしと 御手拡げます伊都能売之神
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
ひのもとの まことのいじゅつうつしよに ふたたびあれますとききたりけり
日之本の 真の医術現世に 再び現れます時来りけり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
やまいなど あるべきはずはよもあらじ まことのみちをふむひとにして
病など あるべきはずはよもあらじ 誠の道を踏む人にして
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
いたつきに かかるはかかるいわれあり かみのひかりにたまてらせかし
病に かかるは罹る因れあり 神の光に魂照らせかし
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
いかならん いたつきとてもいやすちから もつはメシヤのしるしなりけり
如何ならむ 病とても癒す力 もつは救世の徴なりけり
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
やむひとの さわなるいまのうつしよを すくういちりんのしんりきとうとし
病む人の 沢なる今の現世を 救ふ一輪の神力尊し
    日本医術講義録 S10. 5. 5    医しの神業
ためしなき ことにこそあれやまいなき だいせんせかいにたてなおさんとは
例なき ことにこそあれ病なき 大千世界に建て直さむとは
    御講話より S10. 5.11    (お腹帯)詩歌篇未収録
みごもれる これのみたまをやすらかに まもらせたまえいづのめのかみ
胎もれる これの身魂を安らかに 守らせ給へ伊都能売之神
 
World of Divine Light, Issue 3, May 21, 1935
『光明世界』3号 (Kômyô Sekai)
 
“The Golden Dragon”
金龍 (Kinryû)
more
YASUGAHARA AME NO MANAI NI KAKUROI SHI TATSUGAMI IYOYO AREMASU TOKI KINU
八州河原 天の真奈井にかくろいし 龍神いよよ現れます時来ぬ
Hidden away / In the heavens of Manai / At Yasugahara, / The time has come / For the dragon to finally appear.

HISAKATA NO AME NO MANAI NO YASUGAHARA UKEI NI ARESHI YATARI OMEGAMI
久方の 天の真奈井の八州河原 誓約に生れし八人男女神
Far away, / In the heavens of Manai / From the vow at Yasugahara / Was born the eight / Gods and goddesses.

YATARI OTOME TATSUKAMI TO NARESE OCHIKOCHI NI KAKURETE TOKI O MATASE TAMAERI
八人男女 龍神とならせ遠方近方に 隠れて時を待たせ給へり
Eight gods and goddesses / Become a dragon spirit, / Hiding here and / There, awaits the / Time to appear.

BUTSUMETSU NO MIYO O KAGIRI NI AREMASHINU HACHIDAI RYÛOU NO YATARI OMEGAMI
仏滅の 御世を限りに現れましぬ 八大龍王の八人男と女は
With the end of the / World of the Buddhist / Law will appear the / Eight Great Dragon King / Of eight gods and goddesses.

KINRYÛ NO KONGÔRIKI O SHIRITE YORI AWARE SATAN MO MATSUROI NI KERI
金龍の 金剛力を知りてより あはれサタンも服ろいひにけり
Since perceiving / The diamond power / Of the Golden Dragon, / Even the pitiful Satan / Must obey.

YATARI OTOME TADA HITOHASHIRA NO KAMMITAMA TO NARASE KONODO NI IZUNOME NO KAMI
八人男と女 唯一柱の神御霊と ならせ此土に伊都能売之神
Eight gods and goddesses / Beccame only one / Divine being and / Appeared on this / Earth, the God Izunome.

GUSE NO TAME JIYÛ MUGE NARU KANNON WA TATSUKAMI ASHURA TO NARASU KOTO MO ARERI
救世の為 自由無碍なる観音は 龍神阿修羅とならす事もあれり
For the sake of / World salvation, / The ever-flexible / Regarder of Cries may  Even become a dragon asura.

AMAKAKERI KUNIKAKERI TSUTSU ÔINARU MICHIKARA FURUWASN KINRYÛ ÔKAMI
天翔り 国馳りつつ大いなる 御力揮はむ金龍大神
While winging across / Heaven, galloping / About the nation, / Wields great divine power, / The God Golden Dragon.
 
 
“Fruit of the Peach”
桃の花 (Momo no Hana)
    光明世界 3 S10. 5.21    桃の実 more
9   SEIOUBO HAGUKUMI MASESHI MOMO NO MI WA SEIKANNON NO IKUMITAMA NARUMO
西王母 育くみませし桃の実は 聖観音の生身魂なるも
The fruit of the peach, / Cultivated by the Queen / Mother, is the living / Body and soul of the / Sacred Regarder of Cries.

10  MICHITOSE NO OUBO NO SONO NO MOMO MINORI KAMI NO UTSUWA TO YO NI AREMASHINU
三千歳の 王母の園の桃実り 神の器と世に現れましぬ
After three thousand years / The garden of the Queen Mother / Bears the peach that / Appears in the world / As God’s vessel.
 
11  KÔKIN NO GYOI NO MISODE O HIRUGAESHI MOMO TATEMATSURU SEIOUBO KAMO
黄錦の 御衣の御袖をひるがへし 桃奉る西王母かも
Turning inside out / The sleeve of the / Robe of golden brocade, / The Queen Mother / Offers the peach.

12  SEIOUBO NO SONO TO SHI IU WA BUSSETSU NO TAIZÔKAI NO NAZO NIZO ARIKERU
西王母の 園としいふは仏説の 胎蔵界の謎にぞありける
What is known as the / Garden of the Western / Queen Mother is the / Mystery of the Womb- / Store world of Buddhism.

13  OMOIKIYA MUKASHI GATARI NO MOMOTARÔ WA SENJU KANNON NO KEGENN NI MASERI
思いきや 昔語りの桃太郎は 千手観音の化現にませり
Unbeknownst, Momotaro, / Talked about since old, / Is a manifestation / Of the Thousand-armed / Regarder of Cries.

14  RRACHI MO NAKI OTOGIBANASHI NI KOTO YOSETE SHIRASHIME TAMAU MIKOKORO FUKAKI MO 
らちもなき お伽噺に事よせて 知らしめ給ふ神心ふかきも
The fairy tales / Of old do teach us / Much about the / Depths, the profundity / Of divine will.
 
15  ISAGIYOSHI YOMOTSUHIRASAKA NO TATAKAI NI ISAOSHI TATSURU MOMO NO MI NO TAMA
いさぎよし 黄泉比良坂のたたかひに 偉勲たつる桃の実の魂
The soul of the / Fruit of the peach that / Gallantly performs / Great deeds at the / Battle of the Yellow Springs Slope.

16  OOSHIKU MO MATA YASASHI KERE KAMNAGARA HINOMOTO ICHI NO MOMTARÔ WAMO
雄々しくも 又やさしけれ惟神 日の本一の桃太郎
Manfully and valiantly, / Kindly and gently, / Acting in accord with / God, Peach Boy, Supreme of the / Land of the source of the sun.
 
17  ONI GA JÔ YAGATE OCHI NAN MOMOTARÔ WA SAISHÔMYÔ NYORAI NO KESHIN NI ARISEBA
鬼ヶ城 やがて陥ちなむ桃太郎は 最勝妙如来の化身に在せば
The Castle of Demons / Ultimately will / Fall to Momotaro, / Manifestation of the / Supreme and Excellent Thus-Come.

Devils’ Castle / Is soon to be knocked down / By Momotaro, / Who is the incarnation of Kannon, / Ever Victorious Buddha.
                            May 4.2008 by taki

18  TARACHINE NO JÔ TO UBA TO WA MOMOTARÔ NO ISAOSHI HAROBARO MACHI TAMAU RAN
たらちねの 尉と姥とは桃太郎の 勲はろばろ待ち給ふらむ
The nurturing / Old man and / Old woman / Patiently wait / For the Peach Boy

19  TAKASAGO NO TOKIWA NO MATSU NO NE O KIYOMU JÔ TO UBA TO O YOBITO SHIRAMAJI
高砂の 常磐の松の根を浄む 尉と姥とを世人知らまじ
Most people do not / Understand about / The old man and woman who / Purify the roots of the / Pine tree of Tokiwa in Takasago.
 
20  NAGI NAMI NO NISON WA JÔ TO UBA TO NARASE ÔAMETSUCHI O KIYOME MASU KAMO
那岐奈美の 二尊は尉と姥とならせ 大天地を浄めますかも
The two nobles, Inviting Male and / Inviting Female, become / The old man and / The old woman / To purify heaven and earth.

21  SUMEKAMI NO FUKAKI SHIGUMI WA AKASHIGATA MATSU FUKU KAZE WA KANNON NO KOE
皇神の 深き仕組は明石潟 松ふく風は観音の声
The deep plan of God / Unfolds at the lagoon at Akashi, / The wind blowing through / The pines is the voice of the / Regarder of Cries.

22  CHIHAYAFURU KAMI NO MIKUNI O TATENAOSU CHIKARA NO NUSHI WA MOMOTARÔ KAMO
千早振 神の御国を建直す 力の主は桃太郎かも
The lord of the power to / Rebuild the divine / Nation of ever- / Swift God is / The Peach Boy.

23  MOMO NO HANA IWAU SANGATSU SANNICHI NO IWARE YOBITO SATORAN TOKI CHIKAMI KERI
桃の花 祝ふ三月三日のいはれ 世人覚らむ時近みけり
Approaching the time when / The people of the world / Will learn of the reason for / Celebrating on March third / The flower of the peach.
 
24  OMINAGO NO TANOSHIKI HINA NO MIMATSURI NIMO ÔINARU NAZO HIMERARE ARINU
女子の たのしき雛の御祭りにも 大いなる謎秘められありぬ
Within the sacred / Festival of the dolls, / So enjoyed by young girls,  Is also veiled a / Tremendous mystery.
 
Delightful Hina Matsuri the / Doll Festival held for the / Well-being of young girls / Has also a profound mystery / Hidden in its every aspect.
                            March 7.2012 by taki

“Lord of Light”
光の主 (Hikari no Kimi)
光明世界 3 S10. 5.21   more
25  YUME NI DAMO SHIRADE ARIKERI TÔHÔ NO HIKARI NO NUSHI WA HAYA KAGAYAKERU
夢にだも 知らでありけり東方の 光の主ははやかがやける
Not knowing / Whether it might / Be a dream, the Lord of / The Light from the East / Already has begun to shine.

26  SONOKORO O KAERI MISUREBA OSOROSHI MO YAMIJI TSUENAKU SAMAYOERU NARI
そのころを 顧みすれば恐ろしも 闇路杖なく彷よへるなり
Looking back / At those times, / So frightening, / Lost, without support, / On a dark road.

27  DANGAI NO YUKUTE NI ARUGA SHIRARE KERI HIKARI NO NUSHI O OROGAMITE YORI
断崖の 行手にあるが知られけり 光の主を拝みてより
On the edge / Of a cliff I found / Myself standing after / Kneeling before / The Lord of Light.

28  FUKISUSABU YO ARASHI TOTEMO WASURE KERI KIMI GA REII NO SODE NI IDAKARE
ふきすさぶ 世嵐とても忘れけり 貴美が霊衣の御袖に抱かれ
The raging storms and / Gales of the world / All are forgotten. I am / Embraced in the sleeves of the / Divine beautiful robe.
 
29  AMATERASU TSUKI NO HIKARI MO HI NO KAGE MO KIMI GA REII NO MISODE NARU RAN
天照す 月の光も日の光も 主が霊衣の御袖なるらむ
The light of the moon / As well as the glow of / The sun that shines / On heaven are sleeves / Of Your spiritual robe.
 
30  MESHI HODO HAKANAKI MONO WA YO NI ARAJI CHKADO NO TAKARA SHIRADE ARI KERI
盲ほど はかなきものは世にあらじ 近処の宝知らでありけり
Nothing is as fleeting / As the blind, not / Understanding the / Treasure they have / So close at hand.

31  KANNON NO HIKARI NI MANAKO SAME NURE BA KOGANE TO MISHI WA ARAGANE NO TSUCHI
観音の 光に眼醒めぬれば 黄金と見しはあらがねの土
Unless eyes are opened / To the light of / The Regarder of Cries, / Unwrought ore / Will be seen as gold.

32  HITOGOTO TO OMOI SHI KOTO MO ITSUKASHIRA WAGA MI NO UE NI FURIKAKARU YO NARI
人事と 思ひしこともいつしから 我身の上にふりかかる世なり
This is a world / Where / What we think / Are others problems will / Befall us one day.

33  UKIKUSA NO TOKORO SADAMENU WAGA KOKORO AWARE TO SUKUI MASERU KIMI WA MO
浮草の ところ定めぬ我心 愁れと救ひませる主はも
Oh Lord who / Saves my soul, / Pitiful in this / Unsettled / World of today.

34  MIMEGUMI NO FUKAKI O SHIRADE MAYOI KERU WAGA KOKORONE NO HAZUKASIKU NARERI
御恵みの 深きを知らで迷ひける わが心根の愧かしくなれり
How ashamed we are of / Our innermost feelings, being / Confused, not understanding / The profundities of the / Divine blessings we receive.

35  KANNON NO MYÔCHI NI YORADE IKANI SHITE MOMO NO SAKAGOTO WAKARA ZARAME YA
観音の 妙智に依らで如何にして 百の逆事解らざらめや
Without the mystic / Wisdom of Kannon, / How can the topsy-turvey / Nature of this /
World be understood?

36  KANNON NO MISUKUI NAKUBA WARE WA IMA SOKONAKI NUMA NI OCHITE ARINAN
観音の 御救ひなくば吾は今 底なき沼に陥ちてありなん
Without the salvation of / The Regarder of Cries, / I would have already / Fallen into a / Bottomless swamp.

37  IMASARA NI SUGI NISHI KOTO MO IWAZARAN WAGA OROKASA NO TOGA NI ARISEBA
今更に 過ぎにし事も言はざらむ 我愚さの尤とがにありせば
Starting now, / I will not speak even of what / Has happened in the past, / That which was caused / By my own thoughtlessness.

38  CHIKARA NAKU TSUE NAKU TOMOSHIBI MOTANU MI NO AYAME MOWAKANU YAMIJI YUKAME YA
力なく 杖なく灯火有たぬ身の 黒白もわかぬ暗路ゆかめや
How can proceed / Along the dark path / Not marked by light or dark, / The individual with no support, Without a lamp to light the way?

39  HARU NO NO NI ASOBU GA GOTOKU URA TANOSHI KIMI GA REII NO NAKA NI TSUTSUMARE
春の野に 遊ぶが如く心楽し 貴美が霊衣の中に包まれ
As if playing / In the spring fields, / Pleasant I feel / Wrapped as I am / In the God’s spiritual robe.

40  KAZU NARANU MI NISHI AREDOMO MIKOKORO NO MAMA NI MESASHIME TAMAE TO INORU MO
数ならぬ 身にしあれども御心の ままに召さしめ給へと祈るも
Beyond count are human / Bodies but I do pray / That I am bestowed / With orders in / Accord with divine will.

 
  
“Poems of the Path (1)”
道歌 (一) (Dôka [Ichi])
光明世界 3 S10. 5.21     more
41  TSUTANAKU MO MAKOTO NI IZURU KOTONOHA WA HITO O UGOKASU CHIKARA ARI KERI
拙なくも 誠にいづる言の葉は 人を動かす力ありけり
Clumsy though they may be, / Words uttered with / Love and sincerity / Do possess the / Power to move others.

42  IU BEKI TO IWADE YOKI KOTO ARU YO NARI MICHI NI ARU MONO KOKORO SEYO YUME
言ふべきと 言はでよき事ある世なり 道にある者心せよゆめ
Know that in this world / Some things should be said, / Others, not. Those dedicated / To the spiritual path, / Keep this in mind.
 
43  SASAYAKA NA KOTO TOSHI IEDO YURUGASE NI SENU HITO NI SHITE ÔKI KOTO NARU
小やかな 事としいへど忽がせに せぬ人にして大き事成る
Great things does the / Individual who does / Not ignore even / The most insignificant / Of matters.

44  JÔKON NO HITO NO SHIRUSHI WA MAJIWARI TE NANIKA WA SHIRA NI YUKASHISA HONOMEKU
上魂の 人のしるしは交はりて 何かはしらに床しさほのめく
The sign of a person who / Possesses the soul of higher levels / Is that when together, those / Around somehow feel the / Glimmerings of modesty and humility.

45  KOKORO YOKI WA SHIROKI O SHIRO TO SONOMAMA NI NORU KOTONOHA O KIKU NI ARI KERU
快よきは 白きを白しとそのまゝに 宣る言の葉を聞くにありける
Pleasant and refreshing / It is to hear / Words uttered, / White as white, / Plainly as they are.

46  ISASAKA NO KUMORI MO KÔMYÔKAI NITE WA MOMO NO SAYARI NI NARU TO SHIRE KASHI
いささかの 曇りも光明界にては ものの障りになると知れかし
Know that in the / World of Divine Light, / Even the slightest / Bit of cloud will / Cause harm.

47  ENMAN NI MONO O OSAMURU HITO NI SHITE MOROMORO NO HITO SHITAI KURU NARI
円満に ものを治むる人にして 諸々の人慕ひ来るなり
People who bring / A harmonious end / To any issue / Are esteemed / By all those around.

48  ÔINARU NOZOMI NO TAME NI ITO CHISAKI KOTO NIMO KORAE KORAE KI NI KERI
大いなる 望みの為にいと小さき 事にも堪へこらへ来にけり
For the sake of / The greatest / Desire, even the / Smallest matter indeed / Can be endured.

49   MONOGOSHI MO NORU KOTONOHA MO KOKORO YOKI HITO WA KANNONGYÔ NO HITO TONARU
物腰も 宣る言霊もこころよき 人は観音行の人となる
Those pleasant individuals, / Whether in demeanor or / Language used, are those / Who become persons of / The way of the Regarder of Cries.
 
50  IKANARAN KOTO MO KORAE TE TOKI O MATSU HITO WA KANNONGYÔ NO HITO NARU
如何ならむ 事も耐へて時を待つ 人は観音行の人なる
The individual who can / Endure any matter or affair, / Waiting for the right time, is / One who is of the way of / The Regarder of Cries.

51  TADABITO NO ME NIWA YOSHI TO SHI UTSURU KOTO MO KAMI NO ONME NI WA AKU NO KOTO MO ARI
凡人の 眼には善としうつる事も 神の御眼には悪の事もあり
Some things / Which seem good, / Even right to human sight / May not be good or right / In God’s eyes.

52  CHIISA NARU HITO NO MANAKO NI UTSURAN YA ÔAMETSUCHI O TADASU SHIGUMI NO
小さなる 人の眼にうつらむや 大天地をただす仕組の
How can be / Perceived through / The small human eye, / The plan to correct / Boundless heaven and earth?
 
53  IKANARAN KOTO MO KORAETE HEIZEN TO HOHOEMI TATAURU HITO TO NARE KASHI
如何ならむ 事も耐へ平然と ほほゑみ湛ふる人となれかし
Try to become the / Kind of person who / Can calmly / Wear a smile in the / Face of any adversity.

54  TAEGATAKI IKARI OSAYURU CHIKARA KOSO KANNONGYÔ NO ARAWARE NIZO ARU
堪へがたき 怒おさゆる力こそ 観音行のあらはれにぞある
The very power, strength / To overcome unbearable / Anger is sign of / The way of the / Regarder of Cries.

55  IZUNOME NO NORU KOTONOHA O HITOKOTO MO KIKI MORASAJI TO MABITO TSUTOMURU
いづのめの 宣る言の葉を一言も 聴き漏らさじと真人つとむる
The true person / Endeavors so as to / Not miss even one sound / Of words uttered in / The spirit of Izunome.

 
  
 “The Light from the East”
「東方の光」 (Tôhô no Hikari)
Light from the East, Issue 6, June 1935
東方の光 6 S10. 6.**    東方の光 more
OMOIKIYA MUKASHI GATARI NO MOMOTARÔ WA SENJU KANNON NO KEGEN NI MASERI
思ひきや 昔語りの桃太郎は 千手観音の化現にませり
Unbeknownst, Momotaro, / Talked about since old, / Is a manifestation / Of the Thousand-armed / Regarder of Cries.
NAGI NAMI NO NISON WA JÔ TO UBA TO NARASE ÔMAMETSUCHI O KIYOME MASU KAMO
那岐那美の 二尊は尉と姥とならせ 大天地を浄めますかも
The two nobles, Inviting Male and / Inviting Female, become / The old man and / The old woman / To purify heaven and earth.
CHIHAYABURU KAMI NO MIKUNI O TATE NAOSU CHIKARA NO NUSHI WA MOMOTARÔ KAMO
千早振 神の御国を建直す 力の主は桃太郎かも
The lord of the power to / Rebuild the divine / Nation of ever- / Swift God is / The Peach Boy.
KANNON NO HIKARI NI MANAKO SAMENURE BA KOGANE TO MISHI WA ARAGANE NO TSUCHI
観音の 光に眼醒めぬれば 黄金と見しはあらがねの土
Unless one awakes to / The light of the / Regarder of Cries, / The earth of base metals / Will appear as gold ore.
KANNON NO MYÔCHI NI YORADE IKANI SHITE MOMO NO SAKAGOTO WAKARAZARAME YA
観音の 妙智に依らで如何にして 百の逆事解らざらめや
Without the mystic / Wisdom of Kannon, / How can the topsy-turvey / Nature of this / World be understood?
  
  
“Swallows,”
「燕」 (Tsubame)
     東光和歌 2 S10.**.**    燕  
TAKAKU HIKUKU YUKU TSUBAKURO NO MIYURU MADE FUTO YÛGURE NO MACHIKADO NI TATERI
高く低く ゆく燕の見えぬまで ふと夕暮の町角に佇てり
Darting high and low / Until the swallows / Are no longer visible, / The evening dusk lingers / At the street’s corner.
 
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
でぱーとの おくじょうにいてろくがつの そらをあおぎぬこころひろびろと
デパートの 屋上に居て六月の 空を仰ぎぬ心ひろびろと
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
ほりのもの あおやぎのかげみだしふく かぜさえもなくそらまうつれる
濠の面の 青柳のかげ乱しふく 風さへもなく空まうつれる
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
あおくさの かのめずらしもつねひごろ みやこにすめるわれののにきて
青草の 香のめづらしも常日ごろ 都に住める吾の野に来て
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
かぜかおる いまのうれしさあさとでの まちにもあおばいきいきとして
風薫る 今のうれしさ朝戸出の 町にも青葉いきいきとして
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
はざくらの なみきのしたのほそうろや ほりふきあぐるかぜすがすがし
葉桜の 並木の下の舗装路や 濠ふきあぐる風すがすがし
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
このゆうべ あつからなくばせるをきて ほりのつつみをおうらいしにける
この夕べ 暑からなくばセルを着て 濠の堤を往来しにける
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
アドバルン はれたるそらにふたつみつ みゆめりまちのなみきのあおく
広告気球 晴れたる空に二つ三つ 見ゆめり街の並木の青く
    紫苑 3号 S10. 7.11    六月の空
でぱーとの おくじょうにいでてろくがつの こむれふきぬくかぜにしたしみつ
デパートの 屋上にいでて六月の 木群ふきぬく風にしたしみつ
    紫苑 3号 S10. 7.11    身辺詠(二)
ひもすがら なにかこころのうかなさを うちやぶりけるいちまいのはがき
日もすがら 何か心の浮かなさを 打ち破りける一枚の葉書
    紫苑 3号 S10. 7.11    身辺詠(二)
くちさきで いいのがれんとするかれの おもてをみつめつつわれかなしかり
口先で 言ひ逃れんとする彼の 面を見つめつつ吾悲しかり
    紫苑 3号 S10. 7.11    身辺詠(二)
あたらしく とういすかいていくたびも かけてみたりきろくがつのえんに
新しく 藤椅子購ひていくたびも 掛けてみたりき六月の縁に
    紫苑 3号 S10. 7.11    身辺詠(二)
おうごんを なんじゅうおくももちてみばやと しきりにおもうときありにける
黄金を 何十億も有ちてみばやと 頻りにおもふ時ありにける
    紫苑 3号 S10. 7.11    身辺詠(二)
くるひとを みなたらわしてかえさんと こころづかいするわれのさみしき
来る人を みな足らはして帰さんと 心づかひする吾のさみしき
    紫苑 3号 S10. 7.11    身辺詠(二)
よろこびの いまにもきたらんここちして こころはずみつきょうのひたてり
よろこびの 今にも来らん心地して 心はづみつ今日の日経てり
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
たまがわの みずひかりおりしんりょくの おかははてなきそらにきえいる
玉川の 水光りをり新緑の 丘ははてなき空に消えゐる
    紫苑 3号S10. 7.11    玉川行
ありやなしの かぜにふるえるいしのまの かわらなでしこめぐしとみつつ
ありやなしの 風にふるへる石の間の 河原撫子めぐしと見つつ
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
はしのかげ おおらかにながしたまがわの ろくがつのゆうかぜややにつめたき
橋の影 おほらかに流し玉川の 六月の夕風ややにつめたき
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
たまがわや じゃかごひかりてすがすがし ろくがつのかぜどてをこえくる
玉川や 蛇籠光りてすがすがし 六月の風土手を越えくる
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
さおかたげ つりびとふたりみたりゆくも あゆいるかわのみなせのはやきも
竿かたげ 釣人二人三人ゆくも 鮎居る川の水瀬のはやきも
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
たまがわの まともにみゆるおかにいえ たててすまばやとつまのいいける
玉川の まともに見ゆる丘に家 建てて住まばやと妻のいひける
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
たまがわの みえつかくれつするどてに そうみちにいでじどうしゃゆるめぬ
玉川の 見えつかくれつする土手に 添ふ路にいで自動車ゆるめぬ
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
わかあしの すくすくはえてみずすめる こぬまのきしにしばしやすらう
若葦の すくすく生えて水澄める 小沼の岸にしばしやすらふ
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
はなねぎの すがれたりけりはつなつの ひざしはいまだあつからなくに
花葱の すがれたりけり初夏の 日ざしはいまだ暑からなくに
    紫苑 3号 S10. 7.11    玉川行
はしのえに みずみおろせりあおずめる これのみぞこにあゆいまおどるや
橋の上に 水見下ろせり青ずめる これの水底に鮎今躍るや
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
おおみたまは かみにましましみすがたは みほとけにませるせいかんのんかも
大霊魂は 神に在まし御姿は 御仏にませる聖観音かも
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
あこがれて かみながたちのまちのぞむ みろくはすでにげしょうしませり
憧がれて 髪長たちの待ち望む 弥勒は已に下生しませり
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
きりすとは さいりんませりとうほうの こがねのくににいまひそまれて
キリストは 再臨ませり東方の 黄金の国に今ひそまれて
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
ぬすびとの よるきたるごときりすとは こがねのくににはやあもりませり
盗人の 夜きたるごとキリストは 黄金の国にはや天降りませり
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
てんりおうの みことはてんりんぼさつにて せいかんのんのけしんにませるも
天理王の 尊は転輪菩薩にて 聖観音の化神にませるも
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
よにかてる めしやのきみははればれと かみのみやこにいらすとききぬ
世に勝てる メシヤの君ははればれと 神の都に入らす時来ぬ
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
えいこうの くもよりくだるきりすとに よろこびいさむにしのくにびと
栄光の 雲より降るキリストに 歓び勇む西の国人
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
はれるやの かんこのうずのただなかに あもるきりすとはかんのんなりける
ハレルヤの 歓呼の渦の直中に 天降るキリストは観音なりける
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
いすらえるの たみもかんこのこえあげん かがやきいでますまことのめしやに
イスラヱルの 民も歓呼の声あげむ 輝きいでます真のメシヤに
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
ぱりさいびと くいあらためてぬかづかん えいかんかがやくめしやのみまえに
パリサイ人 悔ひ改めて額かん 栄冠輝くメシヤの御前に
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
きりすとも えほばもごっともめしやじゅうす みなかんのんのにしのみななる
キリストも ヱホバもゴットもメシヤジュウス みな観音の西の御名なる
    光明世界 4 S10. 7.25    千姿万容
えんまんに さんじゅうさんそうそなえますは せいかんのんのおんみたまなる
円満に 三十三相具へますは 聖観音の御身魂なる
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
かんぜおん いつきまつりていえぬちは まひるまのごとあかるくなりけり
観世音 斎き奉りて家中は 真昼間の如明るくなりけり
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
やみのなき あかるきいえにやまいがみ まがつかみなどさやるべしやは
闇のなき 明るき家に病神 曲津神など障るべしやは
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
しらかみへ すみもてかきしもじさえも ひかりをはなつかんのんりきかも
白紙へ 墨もて書きし文字さへも 光を放つ観音力かも
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
うごくもじ ひかるもんじのあらめやと おもえどまなこにうつるくしびさ
動く文字 光る文字のあらめやと 思へど眼に映る奇びさ
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
えすがたと などおもうべきほほえまう みくちかがやくおんめあおげば
絵姿と など思ふべき微笑まふ 御口輝く御眼仰げば
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
ひていする ひとのめにさえまざまざと うつるかんのんのふかしぎりょくかも
否定する 人の眼にさへまざまざと 映る観音の不可思議力かも
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
おどるもじ ひかるえすがたよにひろく しれわたりなばいかにうごかん
躍る文字 光る絵姿世に弘く 知れ弥りなば如何に動かむ
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
にしひがし はくしがくしゃはさわあれど ひかるもじえをいかにとかなん
西東 博士学者は沢あれど 光る文字絵を如何に解かなむ
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
おちこちの おしえつかさらとうほうに いでしひかりにまなこむけよかし
遠近の 教司ら東方に 出でし光に眼向けよかし
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
ひとたびは しゃくをもじゅずをもばいぶるも うちすてうずのひかりたずねよ
一度は 笏をも珠数をもバイブルも 打棄て珍の光明尋ねよ
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
ちよろずの おしえあれどもせいほうゆ わたりきたりしもののみなりける
千よろづの 教あれども西方ゆ 渡り来りしもののみなりける
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
すのかみの まことのすくいはいやはてに いずるとうほうのひかりなりけり
主の神の 真の救ひは弥果てに 出づる東方の光なりけり
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
かみといい ほとけといえどみきもあり えだもいさはもありとこそしれ
神といひ 仏といへど幹もあり 枝もいさ葉もありとこそ知れ
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
かしこくも かんぜおんぼさつはやおよろず かみやほとけのひじりにませり
畏くも 観世音菩薩は八百万 神や仏の聖に在せり
    光明世界 4 S10. 7.25    御筆の光
くしびなる かんのんりきをうつそみに みたしてよびとすくわせたまう
奇びなる 観音力を現身に 満たして世人救はせ給ふ
    東方の光 7 S10. 8.16    東方の光
かんのんの みなねんずればいぶかしも わがいたつきはわすらえにける
観音の 御名念ずればいぶかしも 我病は忘らへにける
    東方の光 7 S10. 8.16    東方の光
くしびなり ああくしびなりいかならん ねぎごとなりとかなえますなり
奇びなり 噫奇びなり如何ならむ 願ぎ事なりと叶へますなり
    東方の光 7 S10. 8.16    東方の光
ちよろずの おしえあれどもおおかたは にしよりひがしへうつりけるなり
千万の 教あれども大方は 西より東へ移りけるなり
    東方の光 7 S10. 8.16    東方の光
ひのひかり つきのかんろをかぎりなく めぐませたまうみろくおおかみ
日の光 月の甘露を限りなく 恵ませ給ふ仁愛大神
    東方の光 7 S10. 8.16    東方の光
のりのはな ちりてむすびしひとつみは せいかんのんのいくみたまなる
法の華 散りて結びし一つ実は 聖観音の生身魂なる
“The Light from the East”
東方の光 (Tôhô no Hikari)
The Light from the East, Issue 8, October 21, 1935
東方の光 8 S10.10.21    東方の光   more
長き世の 暗の帳 りもひそやかに 明け放れけり神の光に
Imperceptibly / Has risen the curtain / On the long age of darkness, / Released by / The light of God.
病の 医されたり し嬉しさよ 生命に代ゆる宝なければ
How happy I am to / Be saved from / Diseases and other harm! /There is no treasure / That can be traded for life.
救世の為 宝冠塵 に埋めますは 大慈大悲にませばなりける
For world salvation, / The holy crown is so / Covered in dust in order / To provide all with great / Compassion great mercy.
鳥羽玉の 暗世に なれし人の眼に 眩ゆかるらん真昼の光は
Dazzlingly blinding is / The light of broad / Daylight to the eyes of / Those so used to the pitch / Black dark world.
地の上の あらん 限りの人草は 観音力に蘇るかも
Restored to life / By the power of / Kannon will be / The people on the / Face of the earth.
    東光和歌4 S10.**.**    秋の月
さえわたる こよいのつきのおしまれて いくたびとなくにわにおりたつ
冴えわたる 今宵の月の惜まれて 幾度となく庭におり立つ



 

1936
 
    東方の光 9 S11. 1. 1    観音行
あめつちの もものうごきのくるいなきは かんのんぎょうのかがみなりけり
天地の 諸の動きの狂ひなきは 観音行の鏡なりけり
    東方の光 9 S11. 1. 1    観音行
れいせつと じゅんじょをまもることにこそ かんのんぎょうのかなめありける
礼節と 順序を守る事にこそ 観音行の要ありける
    東方の光 9 S11. 1. 1    観音行
かんのんぎょうの まったきひとはいささかの いつわりごともこのまざるなり
観音行の 完き人は些かの 佯り言も好まざるなり
    東方の光 9 S11. 1. 1    観音行
しゃかくじや ヤソのおしえもかんのんぎょうに いたるがまでのよすがなりけり
釈迦孔子や 耶蘇の教も観音行に 到るが迄のよすがなりけり
    東方の光 9 S11. 1. 1    観音行

YOWAKIMONOYO NAREWONAZUKETE MAGATOIU TSUMINIUCHIKATSU TSUYOSANAKEREBA
弱き者よ 汝を名付けて曲といふ 罪に打克つ強さなければ

Weaklings! / Have the strength / To overcome / The sin of / Evil tendencies.
 
    東光和歌 5 S11.**.**    武蔵野の秋
すすきおばな しおれめだちてようやくに あきはむさしのをすぎんとするなり
薄尾花 しをれ目立ちてやうやくに 秋は武蔵野を過ぎんとするなり
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
つきゆきはな ながめあかなきぎょくせんきょうは このよからなるてんごくなりける
月雪花 眺めあかなき玉川郷は 此世からなる天国なりける
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
むかしより きよくながるるたまがわは むさしののくにのきよめのみずなる
昔より 清く流るる玉川は 武蔵の国の浄めの水なる
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
ふじがねを はるけくのぞみみずきよき たまのながれをみはるかすさと
富士ケ嶺を 遥けく瞻み水清き 玉の流を見はるかす郷
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
しろじろと しずかにうねるたまのかわ あさなゆうなのわがながめかも
白々と 静かにうねる玉の川 朝な夕なの我眺めかも
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
はるのはな あきのもみじにふゆのゆき つきはよごとににわもてらすも
春の花 秋の紅葉に冬の雪 月は夜毎に庭面照らすも
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
ばんしょうだい はろかにみればすんのうま まめのとゆくがめずらしきかな
万象台 はろかに観れば寸の馬 豆の人行くが愛づらしきかな
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
さながらに はこにわのごとしたまがわきょうの たかだいにいてうちながむれば
宛らに 箱庭の如し玉川郷の 高台に居て打眺むれば
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
むさしのは よしけがるともたまがわの ながれはとわににごらざるらん
武蔵野は よし穢るとも玉川の 流れは永久に濁らざるらむ
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
むさしのの うずのめいしょとやがてよの ひとよりてこんぎょくせんのさと
武蔵野の 珍の名所とやがて世の 人寄りて来ん玉川の郷
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
りくごうに まことのおしえひろめます あてのゆにわかたまのれいきょう
六合に 真の教拡めます 貴の斎場か玉の霊郷
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
たまがわの きよきながれにもろびとの たまあらわんといづのめのかみ
玉川の 清き流れに諸人の 魂洗はんと伊都能売之神
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
みずすめる たまのかわもをときじくに ながむるれいちにたまあらえかし
水澄める 玉の川面をときじくに 眺むる霊地に魂洗へかし
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
ちはやふる まことのおしえのみひかりは たまがわきょうよりかがやきそめなん
千早振 真の教の御光は 玉川郷より暉き初めなん
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
やまとみず はるかにながめはなもみじ ときじくかおるたまのれいきょう
山と水 遥かに眺め花紅葉 非時かほる玉の霊郷
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
たまがわの なをきくさえもゆかしけれ むかしもいまもにごりしらねば
玉川の 名を聞くさへも床しけれ 昔も今も濁り知らねば
    光明世界 5 S11. 1.25    玉川郷
かしこくも みろくのおしえはじめます きょうのよきひをほぎうたわなん
畏くも 五六七の教肇めます 今日の吉き日を祝ぎ歌はなん
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
あめつちの もものうごきのくるいなきは かんのんぎょうのかがみなりけり
天地の 諸の動きの狂ひなきは 観音行の鏡なりけり
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
れいせつと じゅんじょをまもることにこそ かんのんぎょうのかなめありける
礼節と 順序を守る事にこそ 観音行の要ありける
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
かんのんぎょう まったきひとはいささかかの いつわりごともこのまざるべき
観音行 完き人は些かの 詳〔佯〕り言も好まざるべき
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
たれかれも したいてくなりおのずから かんのんぎょうのとくになびかい
たれかれも 慕ひて来なり自ら 観音行の徳に靡かひ
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
くるいなき わざにしあればいかならん こともすなおにすすみゆくなる
狂ひなき 行にしあれば如何ならん 事も順調に進みゆくなる
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
しゃかくじや ヤソのおしえもかんのんぎょうに いたるがまでのよすがなりけり
釈迦孔子や 耶蘇の教も観音行に 到るが迄の便なりけり
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
いかならん わざわいとてもかんのんぎょうに いればいつしかきえてゆくなり
如何ならむ 災ひとても観音行に 入ればいつしか消えてゆくなり
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
なにごとも ほどのいちじをまもりなば たやすかるべきこのよなりける
何事も 程の一事を守りなば たやすかるべき此世なりける
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
よわきものよ なれをなづけてまがという つみにうちかつつよさなければ
弱き者よ 汝を名づけて曲といふ 罪に打克つ強さなければ
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
およそよに つよきはおのれをうちわすれ ただしきみちをつらぬくひとなる
およそ世に 強きは己を打忘れ 正しき道を貫く人なる
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
ししんなく ひたすらみちにはげみなば おおみめぐみはゆたにうくるなり
私心なく ひたすら道に励みなば 大御恵は豊に享くるなり
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
くにのため よのためひとのためのみを ときじくおもうまびととうとき
国の為 世の為人の為のみを ときじく思ふ真人尊き
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
さもしきは おのれがてがらをよのひとに しめさんとするこころにぞある
さもしきは 己が手柄を世の人に 示さんとする心にぞある
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
ちゅうこうの みちよそにしてひのもとの みちはあらじなこころせよかし
忠孝の 道よそにして日の本の 道はあらじな心せよかし
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
ちゅうこうの みちふみゆけばいつかしら かんのんぎょうのかどにいるなり
忠孝の 道踏みゆけばいつかしら 観音行の門に入るなり
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
ゆかしけれ わがみのことをあとにして ひとのよかれとねがうこころの
床しけれ 我身の事を後にして 他人の良かれと願ふ心の
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
あめつちと むだはてもなくさかゆるは かんのんぎょうのみちにぞありける
天地と むだ果もなく栄ゆるは 観音行の道にぞありける
    光明世界 5 S11. 1.25    観音行
ひととして ふむべきみちとつとむべき こととしあるなりゆめなくるいそ
人として 履むべき道と務むべき 事としあるなりゆめな狂ひそ
 
“Myself”
吾 (Ware)
World of Divine Light, Issue 5, January 25, 1936
光明世界 5 S11. 1.25    吾  more
1   KOSHIKATA O KAERIMI SUREBA ITO KUSHIKI SADAME NO MICHI O WARE WA KI NI KERU
過方を 顧みすればいと奇しき 運命の途を吾は来にける
Looking back / On days gone past / Such a miraculous / Path of destiny / Have I come!
 
2   YAMA SAKA MO FUKA KANIGAWA MO TSUTSUGANAKU KOESHI WA KAMI NO MIMAMORI NARI KERU
山坂も 深谷川も恙なく 越えしは神のみ守りなりける
 Passed have I safely / Without mishap over / Mountain slopes and / Through deep valleys / Only with God’s protection.
 
3   KOSIKATA O FURISAKE MIREBA NANI HITOTSU KAMI NO MAMORI NI YORRANU TOTE NAKI
過し方を ふりさけみれば何一つ 神の守りによらぬとてなき
When I look back / On bygone days, / Not one thing is there / That has not depended / On God’s protection.
 
4   KIMI NO ON KAMI NO MEGUMI NI ITO YASUKU IBARA NO MICHI MO KOE KITSURU WARE
君の恩 神の恵みにいと安く 茨の道も超え来つる吾
I, Mokichi Okada, / Have come safely and / Soundly through paths of / Thorns with the blessings / Of God, by Your benevolence.
 
5   ME NI MIENU KAMI NO ENISHI NO ITO TSUYOKU HIKARE TE MAMICHI O WARE WA KI NI KERI
眼にみえぬ 神の縁の糸強く ひかれて真道を我は来にけり
Come have I / On the true path, / Strongly drawn by / The cords of affinity / With God, invisible to the eye.
 
6   TOTSUKUNI NO IJUTSU NI INOCHI CHIJIMU HITO MIRUGOTO WARE WA YASUGOKORO NASHI
外国の 医術に生命縮む人 見る毎吾は安心なし
Without peace am I / Every time I see a / Person whose life has / Been shortened due to / Treatment with foreign medicine.
 
7   MI MO KOKORO MO KAMI NI YUDANE TE HITASURA NI GUSE NO MIWAZA NI TSUKUSU WARE WA MO
身も魂も 神に委ねてひたすらに 救世の神業に尽す吾はも
I remain focused / On the divine task of / World salvation, / Entrusting body and / Soul to God.
 
8   KANNON RIKI NO IYASHI NO MIWAZA NAKARI SEBA HITO NO KONO YO WA HOROBU BEKARI SHI
観音力の 医しの御術なかりせば 人の此世は滅ぶべかりし
Without the divine / Treatment of the healing / Of the power of Kannon, / Human beings will / Perish from this world.
 
9   SHAKA KUJI MO YASO SAE MOTANU ITO KISHIKI KANNONRIKI O SAZUKARI SHI WARE
釈迦孔子も 耶蘇さへ有たぬいと奇しき 観音力を授かりし吾
I, Mokichi Okada, have been / Bestowed with the miraculous / Power of Kannon that / Neither Shakyamuni, / Confucius nor even Jesus possessed.
 
10  TAMESHINAKI KANNONRIKI O WARE FURUI IKITOSHI IKERU MONO O SUKUWAN
例しなき 観音力を吾揮ひ 生きとし生けるものを救はん
I, Mokichi Okada, / Wield unparalleled / Power of Kannon to / Save all / Sentient beings.
 
11 GUSE NO WAZA YOSASHI TAMAISHI ÔKAMI NI SOMUKADE OKAN ONOKO WARE WA MO
救世の業 よさし給ひし大神に 反かでおかん男の子吾はも
A man that cannot / Turn his back on / The Almighty who has / Entrusted to me the task / Of world salvation am I.
 
12 YO O SUKUU KAMI NO UTSUWA NI ERAMARESHI WAGAMI NO SADAME TSUKUZUKU OMOU MO
世を救ふ 神の器に選まれし 我身の運命つくづく思ふも
Keenly I feel the destiny / Given to me personally, / Selected as a / Vessel of God / To save the world.
 
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
ねぎあおく なのはもあおしばんしゅうの あさのはたけのつゆのぬれいろ
葱青く 菜の葉も青し晩秋の 朝の畑の露のぬれいろ
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
つたもみじ あかあかてりてはのなかば おちしさくらのみきにからめる
蔦紅葉 赤あか照りて葉の半ば 落ちし桜の幹にからめる
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
つたもみじ さくらのみきにてりはえて にわべのあきのふかまりにける
蔦紅葉 桜の幹に照り映えて 庭べの秋の深まりにける
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
むしのねも ほそぼそなりぬいまはただ よごとのつきをせめてあおぐも
虫の音も 細ぼそなりぬ今はただ 夜毎の月をせめて仰ぐも
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
くりのきの かれはそよがずあきのひは いともしずかにくれんとすなり
栗の木の 枯葉そよがず秋の日は いとも静かに暮れんとすなり
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
ながむれば ふじくきやかにしらゆきを かかぶりにけりあきたけしあさ
眺むれば 富士くきやかに白雪を かかぶりにけり秋たけし朝
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
あくがれし たまがわのさとにすみつきて あさなゆうなにふじにしたしむ
あくがれし 玉川の里に住みつきて 朝な夕なに富士にしたしむ
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
なみたてる にわのさくらばはだらなる さむからなくにふゆはきぬめり
並み立てる 庭の桜葉はだらなる 寒からなくに冬は来ぬめり
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
こころありて われによびかくけはいなり いろもえさかるもみじのこむれは
心ありて 吾に呼びかく気配なり 色燃えさかる紅葉の木むれは
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
はつしもを けさはみてけりすがれたる なすのかたえのはたつちのひま
初霜を 今朝は見てけりす枯れたる 茄子のかたへの畑土のひま
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
はなのまま いろあせにけるあじさいの したしまれぬるあきのにわすみ
花のまま 色褪せにける紫陽花の 親しまれぬる秋の庭隅
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
あさぎりの しらじらこめてみはるかす ふたごのながはしなかばかくらう
朝霧の 白じらこめて見はるかす 二子の長橋半ば隠らふ
    光明世界 5 S11. 1.25    晩 秋
あきはよし ふくればひとしおよろしかり きぎのはいろはうつろいはやく
秋はよし 更くれば一入よろしかり 木々の葉色はうつろひはやく
“Way of Kannon”
観音行 (Kannon Gyô)
The Light of Kannon, Issue 10, April 11, 1936
観音の光 10 S11. 4.11    観音行  more
1 CHÛKÔ NO MICHI YOSO NI SHITE HINOMOTO NO MICHI WA ARAJINA KOKORO SEYO KASHI
忠幸[孝]の 道よそにして日の本の 道はあらじな心せよかし
Keep in mind there is no path / For the source of the sun / When the path of loyalty to the / Nation and filial piety are / Neglected, set aside.

2  CHÛKÔ NO MICHI FUMI YUKEBA ITSUKASHIRA KANNONGYÔ NO KADO NI IRU NARI
忠孝の 道履みゆけば何時かしら 観音行の門に入るなり
Once the path of loyalty / To the nation and filial / Piety is tread, in no time / At all is entered he gate / Of the Way of Kannon. 

3 YUKASHI KERE WAGAMI NO KOTO O ATO NI SHITE HITO NO YOKARE TO NEGAU KOKORO NO 
床しけれ 我身の事を後にして 他人の良よかれと希ふ心の
Oh humility, / You are that which / Puts yourself behind / And thinks only of / The happiness of others.
    
4 KUNI NO TAME YO NO TAME HITO NO TAME NOMI O TOKIJIKU OMOUI MABITO TÔTOKI
国の為 世の為人の為のみを ときじく思ふ真人尊き
Precious indeed / Are those who invariably / Only think of the nation, / Of the world / Only think of others.
 
5 GUSE NO TAME BOSATSU TO NARASE  TAMAISHI WA DAIJI DAIHI NI OWASEBA NARI KERU
救世の為 菩薩とならせ給ひしは 大慈大悲に在せばなりける
For the sake of / World salvation was / Manifested as / Boddhisattva in great / Compassion and in great mercy.
    東光和歌 6 S11.**.**    早 春
ぺんをもつ わがゆびさきになんとなく ゆるみおぼゆるはるのしずかよ
ペンを持つ わが指先に何となく ゆるみ覚ゆる春の静夜
    春の大御祭 S11. 5.15
はなわらい ももとりうたいさながらに あまつみそのかこれのたかぞの
花笑ひ 百鳥歌ひさながらに 天津御苑かこれの高園
     春の大御祭 S11. 5.15
はらからに ますしたしさのおもうどち うちよりつどうきょうのみまつり
同胞に 増す親しさの思ふどち 打寄り集ふ今日の御祭
      春の大御祭 S11. 5.15
よをすくう むげのこうみょうくまもなく てらすゆにわかぎょくせんのその
世を救ふ 無礙の光明隈もなく 照す斎場か玉川の苑
    春の大御祭 S11. 5.15
かぎりなき おおみめぐみをたたえさせ たまえといのるきょうのみまつり
限りなき 大御恵を称へさせ 給へと祈る今日の御祭
    春の大御祭 S11. 5.15
たたえても たたえつくせぬはものみなの おおきいのちをたまうみめぐみ
称へても 讃へつくせぬはものみなの 大き生命を賜ふ御恵
    春の大御祭 S11. 5.15
むらきもの いのちたまいしよろこびを おうたにこめてきょうぞうたわん
村肝の 生命賜ひし喜びを 御歌にこめて今日ぞ歌はん
     春の大御祭 S11. 5.15
よろこびの なみだおさえしめにうつる こうごうしさのきみがみすがた
喜びの 涙制へし目にうつる 神々しさの君が御姿
     春の大御祭 S11. 5.15
はなちりて ももきのえだもみのりけり ぐせのみわざのさかえみるがに
花散りて もも木の枝も実りけり 救世の御業の栄え見るがに
   春の大御祭 S11. 5.15
くさもきも はなちりぬれどいやしげる たのしきなつのちかくなりける
草も木も 花散りぬれどいや繁る 楽しき夏の近くなりける
     春の大御祭 S11. 5.15
はなちりて みのるぞてんちのさだめなり みのりのときのまたれぬるかも
花散りて 実るぞ天地のさだめなり 実りの時の待たれぬるかも
    春の大御祭 S11. 5.15
はなにおい ふくかぜかおるおおどのに たのしくうたうはるのみまつり
花匂ひ ふく風薫る大殿に たのしく歌ふ春の御祭
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
うれしけれ うちとのかきのとれにける またれしやすきたるみよはきぬ
嬉しけれ 内外の垣の除れにける 待たれし安き足御代は来ぬ
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
ひのもとの たみもよろずのくにびとも かみのみめにはけじめなからめ
日の本の 民も万の国人も 神の御眼には差別なからめ
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
くにぐにの さかいはあれどひのもとも とつくにびともおなじかみのこ
国々の 境はあれど日の本も 外国人も同じ神の子
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
あまてらす すめおおかみはおおぞらに かがやきましてひるまもらすも
天照 皇大神は大空に 輝きまして昼守らすも
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
ひさかたの よごとのそらのかげなごめ みよもりたまうつきよみのかみ
久方の 夜毎の空の光和め 御代守り給ふ月読神
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
ひとつきの めぐみのさちにうつしよの いきとしいけるものぞさかゆる
日と月の 恵みの幸に現世の 生きとし生ける物ぞ栄ゆる
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
うちそとの へだてもなごみやおよろず かみひとむつみあうみよはきぬ
内外の へだてもなごみ八百万 神人睦み合ふ御代は来ぬ
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
とうほうの ひかりはひろぎひろごりて にしのはてまでてらしゆくらん
東方の 光はひろぎひろごりて 西の涯まで照しゆくらん
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
ひとつきと つちのめぐみをいやたたえ みつのごおんといまゆとなえん
日と月と 土の恵みをいや讃へ 三つの御恩と今ゆ唱へん
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
おおきみの みとくをたたえおやとすと しゅじょうのさちをしおんといいける
大君の 御徳をたたへ親と主と 衆生の幸を四恩と言ひける
    万照殿仮地鎮祭 S11. 6.23    三恵四恩
さんけいしおん こころにきざみくにのため よのためつくせひととうまれて
三恵四恩 心に刻み国の為 世の為竭せ人と生れて